(※写真はイメージです/PIXTA)

長期投資家の澤上篤人氏と、「四季報読破」の達人・渡部清二氏。プロの投資家として活躍する両者が対談形式で、日本企業と金融市場のパワーバランスについて解説します。

血の通った“優良企業”だった三洋電機

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
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澤上 三洋電機も同じだった。太陽光発電だけでなく、スーパーの売場にある冷凍のショーケースでも8割もマーケットを持っていたわけ。温情経営で、優しい、いい会社だったの。いろいろなことをやっていた。だけど、太陽電池もこれからという時に経営が苦しくなり、総額約3,000億円の優先株増資を実施。大和証券SMBC、ゴールドマン・サックス証券、三井住友銀行が引き受けた。

 

実は「さわかみ投信」(澤上氏が設立した独立系投資信託会社)も三洋電機を応援していた。だけど、ウチでの運用資産は2,400億円ほどしかなかった。あれほどのいい会社だし、「長期投資家が応援すればいいだろう。ウチなんかが応援しなきゃ」と思っていたが、力不足もあって、できなかった。ウチに運用資産が6,000億円、いや、1兆円あれば、いろいろお手伝いできた。

三洋電機はパナソニックの子会社になり、太陽電池事業が低迷

三洋電機の従業員は頑張っていた。面白い会社なんだよ。洗濯機は強いしね。その後、三洋電機を吸収したパナソニックはやり方が下手だから、太陽電池事業はジリ貧になってしまっている。俺はもともと松下にいたから、よけいに頭に来ているよ。

 

渡部 そういう意味では、エルピーダメモリだとかも、すごくもったいないと思っています。そういうもったいない会社が日本にはいっぱいありますね。

 

 

澤上 篤人

公益財団法人 お金をまわそう基金

代表理事

 

渡部 清二

複眼経済塾

代表取締役塾長

 

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※ 本記事は、澤上篤人氏・渡部清二氏の著書『本物の長期投資でいこう! 40年に一度の大チャンスがやってくる』(かや書房)より一部抜粋してお届けしています

本物の長期投資でいこう! 40年に一度の大チャンスがやってくる

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