前回は、築古木造物件の出口戦略について説明しました。今回は、日本に住んでいるからこそ、不動産投資がおすすめできる理由を見ていきます。

「副収入源」としての収益物件の活用が増加

収益物件活用の目的としてまず考えられるのは、副収入源としての活用方法です。言葉を換えれば、インカムゲインを得るための不動産投資ともいえます。

 

バブル崩壊以降、日本の不動産市況は、必ず土地が値上がりするとはいえない状況が続いています。バブル期のように、1億円で買って2億円で売るというのは現実的ではありません。

 

その代わりに、金融機関からの借り入れを利用して収益物件を取得し、賃貸して賃料収入を得るという投資が可能となりました。

借入金の金利も「史上最低水準」に!?

以下の図表をご覧ください。1億円の一棟アパートで表面利回りが10%の物件事例です。

 

[図表]収益物件から副収入を得る

 

本連載では例としてわかりやすくするため利回りを10%と仮定しますが、現在の実際の市場では10%よりは低い場合が多いでしょう。

 

借り入れは1億円、年間の賃料収入が1000万円あります。ここから固定資産税などの諸経費がおよそ年間200万円かかります。さらに金融機関への返済である金利だけではなく、元金を差し引いても手元に年間200万円の収入が残ります。

 

これが副収入(キャッシュフロー)となるのです。厳密にはここから税金がかかります。

 

このようなことが可能なのは、不動産価格が安くなり、利回りが高く設定できるようになったためです。おそらく先進国で現在の日本よりも高利回りで不動産を運用できる国はないと思われます。一方で借入金の金利は史上最低水準で、1~2%の金利で資金を調達できる環境となっており、そのこともオーナー社長にとって有利です。

 

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本連載は、2014年8月30日刊行の書籍『会社の経営安定 個人資産を防衛 オーナー社長のための収益物件活用術』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

本連載は情報の提供及び学習を主な目的としたものであり、著者独自の調査に基づいて執筆されています。実際の投資・経営(管理運営)の成功を保証するものではなく、本連載を参考にしたアパート事業は必ずご自身の責任と判断によって行ってください。本連載の内容に基づいて経営した結果については、著者および幻冬舎グループはいかなる責任も負いかねます。なお、本連載に記載されているデータや法令等は、いずれも執筆当時のものであり、今後、変更されることがあります。

会社の経営安定 個人資産を防衛 オーナー社長のための収益物件活用術

会社の経営安定 個人資産を防衛 オーナー社長のための収益物件活用術

大谷 義武

幻冬舎メディアコンサルティング

アベノミクス以降、景気は回復傾向を示していますが、利益を上げ続けるというのは簡単なことではありません。加えてオーナー社長を悩ませるのが増税です。 本書では、中小企業のオーナー社長に向けて、賃貸用アパート・マンシ…

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