経営者に不可欠な「人を見る目」を養うには?…秦の宰相・呂不韋が遺した「八観六験」に習う人材採用の極意

経営者に不可欠な「人を見る目」を養うには?…秦の宰相・呂不韋が遺した「八観六験」に習う人材採用の極意
(※写真はイメージです/PIXTA)

経営者にとって、「人を見る目」を養うことは非常に重要な課題です。採用、面談、営業などさまざまなシーンで相手を見極める必要があり、経営に直結するスキルでもあります。本記事では、秦の宰相・呂不韋が遺した「八観六験」という古代中国における人間観察の方法から、現代でも活用できる人材の見極め方を解説します。

さらに人を見る目を養うなら…「六戚・四隠」

「呂氏春秋(りょししゅんじゅう)」には、これまで述べた八観法・六験法以外にも、六戚(りくせき)・四隠という方法も書かれています。

 

六戚(りくせき)とは

自分に近い6つの血族、つまり父母、兄弟、妻子のことです。六戚との和、あるいは不和といった関係性を通して、その人の人柄が透けてみえてくるわけです。

 

四隠とは

・どういう友達と付き合っているのか

・どういう古いなじみを持っているのか

・どういう所に住んでいるのか

・どういう門構えの家に住んでいるのか

 

ということで、これらを調べることでその人の人柄を捉えようとする方法です。

八観六験で人を見る目を養い、社長力を上げる

「呂氏春秋(りょししゅんじゅう)」には、「八観六験と六戚四隠を用いれば、人の情偽(まことと、いつわり)・貪美・美悪をすべて知ることができる」と書かれています。

 

八観六験、六戚四隠という観点から相手の人柄を見極めることで、採用活動でのミスマッチを減らすことができるようになり、自社が求める優秀で適切な能力を持った人材を採用することが可能になります。また、社内の人材配置やビジネス・パートナー選びの際にも、相手の真意を見抜くことで円滑なコミュニケーションが可能となり、ひいては事業全体への貢献にもつながります。

 

さらに、人を見る目を養うことが、ご自身の経営者としてのあり方、リーダーシップの心構え、どのような人間にならなければならないかを見つめ直すことにもつながります。それによって事業の将来像がより明確となり、さらなる事業の発展へと結び付くことも期待できるわけです。

 

 

清水 直樹

仕組み経営株式会社 

代表取締役

 

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