貸借対照表は「3つの項目」で読む! 「会社の財政状態」がよくわかるポイント【人気簿記講師(税理士)が解説】

貸借対照表は「3つの項目」で読む! 「会社の財政状態」がよくわかるポイント【人気簿記講師(税理士)が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

今日、会計の知識は、あらゆるビジネスパーソンにとって必要なものとなっています。税理士・民間企業の経理担当役員で人気簿記講師でもある石川和男氏が、著書『決算書は、「ここ」しか読まない 企業の伸びしろを1分で見抜く「読み方のルール」』(PHP研究所)から、決算書の「読むべき項目」や「順番」について、誰にでもわかりやすく解説します。今回は、貸借対照表のポイントについてお伝えします。

純資産とは、自分で用意したお金

最後に、純資産について。純資産とは、自分で用意したお金のことです。自分で用意したお金というと個人的なイメージがありますが、自分とは株主も含みます。

 

個人事業者の場合、あなた個人がコツコツためた貯金や退職金を、これから作る会社にプレゼントします。

 

このことを会計用語で「出資する」といいます。そのプレゼントされたお金を「資本金」といいます。プレゼントなので返済する必要はありません。

 

さらに、企業が生み出した利益を積み立てていきます。今まで稼いだ利益の蓄積分を「利益剰余金」といいます。

 

たとえば、前期まで500万円の利益剰余金があり、今期300万円の利益を稼ぎ出せば、800万円(500万円+300万円)の利益剰余金になります。逆に今期300万円の損失になると200万円(500万円-300万円)になります。

 

利益を生み出すことで自己資本が増え、会社経営が安定します。一方、損失になると自己資本が減り、会社経営が不安定になります。

 

「純資産の部」は「株主資本」が中心です。本来は株主資本以外の表記もありますが、分析する上で影響が少なく、かつ難しくなるので割愛します。

 

以上、資産、負債、純資産の3つを具体的な内容面から解説しました。

 

この3人の登場人物で構成されているのが貸借対照表です。

 

■Point!

貸借対照表では、資産・負債・純資産の3つの「資金の流れ」に注目する。

 

 

石川 和男

合格率No.1簿記講師・税理士・建設会社総務経理担当役員

 

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