上場企業課長、軽い気持ちで「早期退職」した結果…
50歳までプライム市場上場企業の課長として月収61万円で働いていたHさん。パート勤めで1歳年下の妻と19歳の息子、16歳の娘がおり、4人で暮らしていました。Hさんが51歳のとき、社内の「早期退職制度」を利用して早期退職しました。
Hさんは、「いま辞めれば退職金も多くなるし、お金が足りなくなったら再就職すればいい。この経歴ならなんとかなるだろう」と軽い気持ちで退職。しかし、“予想外の事態”により生活が困窮し、59歳になったHさんは筆者のFP事務所を訪れたのです。
「早期退職制度※」とは、企業の福利厚生の一環として、定年退職を迎える前に社員の意思で退職できるしくみのことです。
※ なお、この「早期退職制度」は、“社員の意思”での退職であるため「自主退職」扱いとなる。また、企業によって呼び方は「早期優遇退職」「転進支援制度」などさまざまあるが、本記事においては「早期退職制度」と統一する。
この制度を利用して退職すると、企業によって異なるものの、主に
・企業側が再就職のサポートをしてくれる
といったメリットがあるといわれています。
Hさんは、「早期退職制度を利用すれば、1日中誰にも拘束されることなく好きなことができる」と思っていました。
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