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日本株について調べてわかった3つのこと

(日本株が得意ではなく、当社の日本株運用チームとも一切話さない)筆者が調べてみたところ、次の3つのことがわかりました。

 

① 実際には、日本株は米国株よりも、利益を伸ばし、株数を減らしている=日本企業も、投資家も、米国よりも「良い仕事をしている」

② 実際には、日本株は、米国株よりも高い投資家リターンを生み出している

③ 日本株は、現在もお買い得である

 

言い換えれば、「日本株PBR1倍割れが誰のせいか」もしくは「日本株低PBRが誰のせいか」と考えると、必ずしも「日本企業や日本株の投資家が仕事をしてこなったから」というわけではなく、「日本株の潜在的な投資家が、日本株の投資収益率の高さに気付いてこなかったため」となるでしょう。

 

逆に言えば、「人口減少」だとか「低ROE」だとか、そうした(実は)投資家リターンとは必ずしも関係がない理由によって、多くの投資家が日本株から遠ざかっているからこそ、日本株の既存の投資家は、高い投資家リターンを享受できています。

日本株やROEに関する誤解

なんとなく、「高ROEなら高リターン」「低ROEなら低リターン」とイメージしがちで、なおかつ、「高ROEなら高PBR」「低ROEなら低PBR」という関係を「線形」として(1対1のものとして)捉えがちなので、また、大手メディアや評論家もそう触れ回るので、「低PBRなら低リターン」と勘違いしてしまうのです。

 

考えてみてください。

 

低PBRはバリュエーションが低いということなのですから、低い投資家の期待を裏切るような利益が出れば、投資家のリターンは高くなります。

 

逆に、高PBRはバリュエーションが高いということなのですから、高い投資家の期待を上回るような利益が出なければ、投資家のリターンは高くなりません。

 

同様に、たとえ低ROEでも、バリュエーションが低く、低い投資家の期待を裏切るような高い利益が新たに出れば、投資家のリターンは高くなります。

 

逆に、たとえ高ROEでも、バリュエーションが高ければ、高い投資家の期待を上回るような高い利益が新たに出なければ、投資家のリターンは低くなります。

 

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重見 吉徳

フィデリティ・インスティテュート

首席研究員/マクロストラテジスト

 

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