LTVを計算する方法
LTVにはさまざまな計算方法が存在しますが、最もシンプルでわかりやすいのが
というものです。
LTVの計算例
たとえば、皆さんが粗利率70%の商品を10万円で売っているとします。粗利率70%ということは、その商品が1回売れると7万円が粗利として残るということになります。そして顧客全体の購入頻度が年平均3回、取引期間が平均2年であるとすると、この会社のビジネスのLTVは
ということになります。ほかにも、この数値から新規顧客獲得コストや既存顧客維持コストを引くやり方もあります。
LTVを向上させるメリット
では、計算式で導き出されたLTVが高いとどうなるのか?
経営が安定する
まず安定した経営ができるようになります。1人のお客様がより多くの利益を自社にもたらしてくれているということは、それだけ経営基盤が安定しやすくなるのです。
新規顧客の獲得に走り回らなくていい
そして、新規顧客の獲得に集中する必要がなくなります。極端な言い方になりますが、売上を上げる方法は2つしかありません。1つがお客様の数を増やしていくこと、そしてもう1つが、1人のお客様がもたらす利益を増やす、これがまさにLTVを高めるということです。この2つ、どちらが簡単かというと、LTVを高めるほうが簡単なのです。
なぜなら、新規顧客を獲得するためにかかるコストは、既存顧客を維持するために必要なコストの何倍もかかるからです。多くの会社は新規顧客の獲得に時間や労力、お金を費やしていますが、本当に賢い経営をしている会社というのは、このLTVを高めることに時間や労力を使っています。
LTVが高い会社の場合、新規のお客様を獲得しなくても、既存のお客様から十分な利益が上がっていくという経営体質になっていきますので、結果的に新規顧客の獲得に必死にならなくてもいいのです。
新規顧客獲得のための投資ができる
さらに、これはやや逆説的なのですが、新規顧客を獲得するための投資ができるようになります。LTVが低いと、新規顧客を獲得するための利益が出ません。
一方、LTVが高い会社では、1人のお客様を獲得すれば十分な利益が生まれますので、その利益を新規顧客を獲得するために使えるわけです。この差が将来的には大きな差となって、大きく成長できる会社と小さいままでとどまる会社の違いになっていくのです。
このように、LTVを高める努力をすることで、1人ひとりのお客様から得られる利益も増え、さらにその利益を使って新しいお客様を開拓できるわけですから、非常に重要な経営指標であるということがいえます。
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