営業「これからガンガン新規案件とるぞ!」→他部署「いやいや、ちょっと待て」…中小企業でいま起きている“大問題”

営業「これからガンガン新規案件とるぞ!」→他部署「いやいや、ちょっと待て」…中小企業でいま起きている“大問題”
(※写真はイメージです/PIXTA)

長引いたコロナ禍もようやく収束の兆しを見せ、これまで対面での活動が制限され、売り上げが伸び悩んでいた各中小企業の営業も「これから巻き返すぞ!」と意気込んでいるのではないでしょうか。しかし、そんな営業部の勢いとは裏腹に他部署からはストップがかかることも……。一体なぜこのような事態になってしまうのでしょうか? 本記事では、株式会社 YRK andの山口 博之氏がアフターコロナの中小企業で起きている大きな問題とその解決策について解説します。

コロナ+労働時間の上限規制で八方塞がりの営業部

2018年6月、働き方改革法案が可決。労働時間の上限規制は大手企業が2019年4月から、中小企業は2020年4月から施行されました。

 

そして、コロナ。2020年1月30日にWHOが『国際的な緊急事態』を発表。つまり、中小企業がコロナのせいで思うままに営業等の活動ができなくなったあとに、労働時間の上限規制が始まることになったわけです。

 

コロナ禍では、営業は、新たなお客様と出会うことができず、商談機会も激減し、上限規制に抵触するほどの仕事はありませんでした。また、営業支援部門も仕事がなく、その部署自体が解散したり、人員を再配置したり、退職者の補充もされませんでした。

 

そして現在。コロナ狂騒曲の終焉らしきものが見えはじめ、もとの活動に戻ろうとしたタイミングで、山田事業部長のように、『労働時間の上限規制』という法律に、改めて出くわしてしまったのです。頭の隅では理解していたのですが、いよいよ問題が顕在化した形です。

「営業・人事・システム・広報部」のぶつかり合い

営業:新たな取引先を見つけたい。数字を回復させたい。

 

人事:上限規制を超えるわけにはいかない……。

 

システム:ようやく営業DXの必要性に気付いてくれたのはいいが、事業をどのように変えていくのかは、事業部サイドに立案してもらわないと動けない。ただでさえ、通常業務で上限規制が超えそうなのに……。

 

広報部:そんなことうちに相談されたって……。

 

世の中が少しずつ変わってきていますが、特にBtoBの業界はその変化に気づきにくい環境かと思います。なんとか、マンパワーでこれまでの変化を乗り切ってきた。ただここにきて、そのマンパワーで乗り切るのには限界が来てしまったのかもしれません。

 

それも、コロナという霧が晴れて、再出発するというタイミングで視界が晴れたことによって問題が顕在化してしまったのです。こういう場合、プロジェクト化して、課題を解決するのが定石です。

 

そこで各部署から、メンバーが集められました。山田営業部長は、部下の淀川さんをプロジェクトマネージャーにしました。若手のエースだし、問題意識もあるし、WEBにも強いだろうと。

 

しかし1ヵ月後、プロジェクトはまったく進捗していないとの報告が入ります。 他部門はみんな年上で、発言はそれぞれもっともなことばかり。誰も間違ったことはいっていない。そんななかで、どのようにまとめて、進行していいのかがわからない……。

 

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