「CRM」導入に「ブランディング」が必須なワケ
CRMの機能は「顧客との関係性をデータ化」し、営業・マーケティング・カスタマーサポートなどの「事業活動をデータ活用で効率化・最適化する」ことです。企業活動のうえで、時間軸と経営・事業軸で見た場合にどのように関わるでしょうか?
弊社はブランディングとマーケティングの関係を下図のようにお話させていただくことがありますが、CRMとしての役割をプロットすると、中長期の事業領域に影響するものと考えています。
では、ブランディング施策とCRM(顧客関係管理)施策はどのように連携するといいのでしょうか? 一例をピックアップしました。
ブランディング施策の一例
顧客から選ばれ愛される存在になるため、自社のMVV(ミッション、ビジョン、バリュー)を策定し、「あるべき姿」の視覚化や、ブランドステートメント、ロゴ等を一新。社外と社内それぞれにブランド浸透施策を講じ、コミュニケーション戦略も構築した。今期からビジョンを反映した新製品を展開する。営業用ツールも作り、バッチリだ。
CRM(顧客関係管理)施策の一例
顧客情報のデータ化を進めるため、自社のコンディションに合うツールを選定のうえ、初期設定、公式サイトとECサイトへの導入、フォームの入れ替えも完了した。メルマガ配信機能(MA)も導入し、見込み顧客向け機能の充実を図った。これからはカスタマーサポートなど既存顧客向けになにをしていこうか検討中だ。
それぞれ、目的や展開を計画した内容です。ここに、各施策の連携を考えた場合の取り組み例をいくつか挙げてみます。
・顧客ごとにWeb上で「MVV」「新製品」「営業ツール閲覧」の閲覧状況を計測
・見込み顧客/既存顧客に向けて、未閲覧のコンテンツの案内を自動メール設定
・ブランドコンテンツをすべて見た興味の高い顧客へセミナーや商談を案内
・新製品のブランドターゲットとなる層にアンケートメールを配信し、反響をチェック
・ブランドコンテンツ認知度と購買率の関係性を見ながら次期施策に展開
上記は顧客がブランドへ関わるポイントを定義し、CRMで理解度を可視化した例です。ブランディングで企業やサービスの在り方の文脈を整え、CRMで顧客との関わりの文脈を計測・評価し、ひいては「その結果がどこに出たか?」「どこをテコ入れするとよいか」など、“成長が見えるブランディング施策”の実現につながります。
手当たり次第に設定すればいいわけではありませんが、適切な設計を行うことで、顧客満足度調査やネットプロモータースコア(NPS)でわかる情報以上に、日々の営業活動やマーケティング施策で利活用しやすいデータの収集が可能になるのです。
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