米ドル/円は「120日移動平均線」を割り込んだが…
ところで、米ドル/円は1月にかけて130円以下に急落したことで、トレンドを判断する上で参考になる120日MA(移動平均線)を大きく割り込みました(図表5参照)。
これは、米ドル安・円高が継続的な動き、つまりトレンドとして展開している可能性を示すものでした。その意味では、それと逆行する米ドル高・円安は、あくまで一時的な動きの可能性が高いと考える必要があるでしょう。
そんな一時的な米ドル高・円安は、120日MAを大きく、長く超えない程度にとどまるというのが経験則の示すところ。米ドル/円の120日MAは、足元で135円弱まで低下してきたので、その意味ではかりに米2年債利回りが上昇し135円以上へ米ドル高・円安となっても、それは大きく、長く続くことは期待しにくいと考える必要があるのではないでしょうか。
以上を踏まえると、今週は先週末の流れを引き継ぎ、「米金利上昇=米ドル高」への戻りを試す動きが注目されるものの、それが一辺倒に進むとも考えにくく、先週同様に上下に不安定な展開が続く可能性が高いのではないでしょうか。今週の米ドル/円は132~135円中心で想定したいと思います。
吉田 恒
マネックス証券
チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティFX学長
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