1ドル130円をいったりきたりの「米ドル/円」…“次の動き”の予想に欠かせない「重要指標」【国際金融アナリストが解説】

4月11日~17日の「FX投資戦略ポイント」

1ドル130円をいったりきたりの「米ドル/円」…“次の動き”の予想に欠かせない「重要指標」【国際金融アナリストが解説】
(※画像はイメージです/PIXTA)

足元の為替市場では、金融システム不安を受けた米景気への不安がくすぶるなか、米ドル/円は1ドル130円近辺をいったりきたりと方向感の乏しい展開となっています。このような「次の展開」を予想しづらい相場環境において、収益をあげていくにはどのような指標に注目しておけばよいのでしょうか。マネックス証券・チーフFXコンサルタントの吉田恒氏が解説します。

植田新総裁の記者会見…注目ポイントは?

以上、米経済関連を中心に述べてきましたが、今週は10日に日銀の植田新総裁の記者会見が予定されているので、それについても最後に少し確認してみたいと思います。

 

このところ、金融システム不安を受けて大きく低下した米金利を尻目に、日本の10年債利回りは再び日銀が上限としている0.5%に接近するところまで上昇しました(図表6参照)。

 

出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成
[図表6]日米の10年債利回りの推移(2022年12月~) 出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成

 

いかにも、新総裁の下での金利上限の拡大ないし撤廃を意識した動きと考えられます。その意味では、植田総裁の記者会見を受けて、「円金利上昇=円高」がどのように反応するかもひとつ要注意とは言えるでしょう。

 

以上を踏まえると、今週はまだ大きく米ドル高・円安へ戻す可能性は難しいかもしれません。このため今週の米ドル/円は129~134円中心での荒っぽい展開を想定したいと思います。

 

 

吉田 恒

マネックス証券

チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティFX学長

 

※本連載に記載された情報に関しては万全を期していますが、内容を保証するものではありません。また、本連載の内容は筆者の個人的な見解を示したものであり、筆者が所属する機関、組織、グループ等の意見を反映したものではありません。本連載の情報を利用した結果による損害、損失についても、筆者ならびに本連載制作関係者は一切の責任を負いません。投資の判断はご自身の責任でお願いいたします。

 

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