※画像はイメージです/PIXTA

個人で会社の買収を行う「個人M&A」が増えています。そのため小規模な会社は個人と取引することもあるでしょう。個人が買い手となるM&Aには、どのような特徴があるのでしょうか? みていきましょう。

事業承継は企業同士だけではない

M&Aを活用した事業承継というと、企業同士の取引をイメージするかもしれません。しかし昨今は、個人が会社を買収するケースが増えています。なぜ個人による会社買収が行われるのでしょうか?

個人による企業買収が行われる理由

個人による会社買収が増えているのは、起業を検討している若年層や定年退職者から、M&Aが注目され始めているからです。従業員数名ほどの小さな会社をサラリーマンが買収し、経営者となる取引は増加しています。

 

また『中小企業の事業承継に関するインターネット調査』によると、後継者が決定している中小企業は約12.5%です。ほとんどの企業は後継者不在のため、今後も個人が買い手となるM&Aは増加するでしょう。

個人が企業を買収するメリット

会社員や定年退職者など個人が会社買収を実施するのは、創業のリスクを抑えつつ事業を始められるからです。また経験豊かな従業員を引き継げるのもメリットといえます。自ら起業するより成功しやすいため、企業買収を行う個人は増加中です。

ゼロから始めるよりもリスクが低い

起業にはリスクがあります。資金を投入し事業を始めたからといって、必ずしも軌道に乗せられるとは限りません。利益の出ない期間が想定より長く続く可能性もあります。

 

一方、会社買収により経営者になれば、経営が軌道に乗っている会社を手に入れられます。売上を生み出す仕組みは既に完成済みです。買収直後からすぐに利益を得られるため、リスクを低く抑えつつ経営者になれるメリットがあります。

ノウハウを持った従業員を引き継ぐ

事業を成功させるには、優秀な従業員が欠かせません。新しく会社を作った場合、従業員を採用し、育てる必要があります。企業買収であれば、ノウハウを持つ経験豊富な従業員を引き継げます。既に仕事に携わっているため、即戦力として利益を生み出す人材です。求人や教育にかかる手間やコストを削減できるのも、個人が会社買収を行うメリットといえます。

 

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本連載は、税理士法人チェスターが運営する「税理士が教える相続税の知識」内の記事を転載・再編集したものです。専門家監修のもと慎重に執筆を行っておりますが、万が一記事内容に誤りがあり読者に損害が生じた場合でも当法人は一切責任を負いません。

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