写真提供:永峰昌治建築設計事務所 写真:百武てつご

知られざる「日本の住宅とその性能」について焦点をあてる本連載。今回のテーマは「断熱リノベ」。寒すぎる日本の家を暖かく改修すれば、夏は涼しく過ごせて一石二鳥。本当はフルリノベーションをしたいけど、お金が……そんな人には部分的なリノベーションを。プロのお勧めをみていきましょう。

寒い家を暖かい家に変えるための大チャンス到来!

冬寒く夏暑く、結露だらけの家の居住環境を改善できる大チャンスが到来しています(関連記事:『我が家は「寒すぎる…」から脱却のチャンス!7割補助で「暖かい家」を手に入れる方法』

 

既存住宅の断熱改修推進の一環として、経産省・環境省による「先進的窓リノベ事業(住宅の断熱性能向上のための先進的設備導入促進事業等)」(図表1)という既存住宅の窓の断熱改修に対する非常に手厚い補助事業が始まっています。実質的な補助率がとても高いこの制度の活用は、現在の住まいの寒さに悩んでいる方には、家を暖かく改修する大チャンスであることはご説明したとおりです。このチャンスにぜひ、お住まいの環境改善を図ると同時に、住まいを高断熱化することで高騰している冷暖房光熱費も削減していただければと思います。

 

【図表1】先進的窓リノベ事業※(住宅の断熱性能向上のための先進的設備導入促進事業等)https://window-renovation.env.go.jp/
【図表1】先進的窓リノベ事業※(住宅の断熱性能向上のための先進的設備導入促進事業等)https://window-renovation.env.go.jp/

 

※補助額の上限は1戸あたり200万円、1申請あたりの合計補助額は50,000円以上

 

今回は、せっかくお得に窓を高断熱化するのならば、併せて行いたい比較的手頃で効果的なリノベーションについて説明していきます。

築古の戸建も断熱フルリノベで高性能化が可能

その前にまず、本格的な断熱フルリノベーションの可能性について触れておきます。当社には、最近住まいづくりについて、現在のお住まいの断熱フルリノベや、中古住宅購入+断熱フルリノベのご相談が急増しています。地価と新築住宅価格の上昇が続いていることから、新築を諦めて、断熱フルリノベを選択する方が増えているようです。

 

たとえば築40年以上の住宅でも、建て直すよりは、リーズナブルな費用で、一般的な分譲住宅・注文住宅よりも遙かに高性能な家に生まれ変わらせることが可能です。しかしながら、このことを知らずに古い家だから仕方ないと諦めている方がまだまだ多いようです。より高性能な家を希望するのならば、断熱フルリノベを選択肢に加えてみることをお勧めします。

 

【図表2】の写真は、鎌倉市にある築46年の戸建住宅をフルリノベして、耐震等級3、断熱等級6の性能を確保し、気密性能も確保した事例です。

 

【図表2】
【図表2】

 

新築するには予算が足りない方、今のお住まいに思い入れの強い方には、このような断熱フルリノベは有力な選択肢だと思います。

 

ただし、新築よりは安いとはいっても、やはりここまで高性能化を図るには、かなりの費用がかかります。また、住み続けながらの工事というわけにはいかないので、どうしても何ヵ月間に渡る仮住まいが必要になります。

 

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