(※写真はイメージです/PIXTA)

松田文雄氏の著書『「心の育ち」と「自分らしさ」―子育てと自戒―』より一部を抜粋・再編集し、「ほめるしつけ」「応用編のしつけ(我慢すること、待つこと、諦めることについて)」についてみていきます。

ほめるしつけ

恐らく最も難しいしつけだと思います。

 

甘くもなく厳しくもなく適切にほめるためには、子どもの成長を十分に把握していなければできません。成長をほめるために、子どもの成長に十分な関心を向けていることにも意味があります。

 

半年前からできていたことをほめられてもあまり嬉しくないでしょうし、「何を今頃になって!」と腹が立つかもしれません。タイミングよく、正当に適切にほめられたという体験として心のなかに染みこむことが大切です。ほめすぎや親の無関心といった極端な態度にならないように「ほどほどのほめ方」をすることは難しいものです。

 

1日のなかで叱られた回数よりほめられた回数のほうが必ず多くなるように接しましょうという考え方があります。

 

これは、1日2回以上ほめるならば、1回くらいは叱ってもよいという意味にも聞こえますが、叱るためにほめるのではありません。ほめ上手になってください。ほめられることは、お世辞とわかっていても悪い気はしないものです。嬉しい体験、よい体験を求めて努力する態度を養うためにも大切な積み重ねの体験になります。

 

一方で、 “ほめられ上手”とはどういうことでしょうか。自分の努力をアピールする力でしょうか。認められたいための努力はいけないことでしょうか。“ひたむきな努力”が評価されるのではないかと思いますが、アピールする力も必要かもしれません。

 

やがておとなになって、誰も努力をほめてくれなくても、「自分ながらよくやったよ」と内心自分をほめることができるようになるとよいですね。

しつけの応用編(我慢、待つ、諦めることについて)

子どもが成長して、多様な人間関係を経験しながら社会生活をその子らしく生き抜いていくためには、嫌なことを克服する力を身につけなくてはなりません。

 

我慢することも、待つことも、諦めることも嫌なことばかりです。子どもは我慢できません、待てません、諦められません。諦めないこともときには大事ですが、諦めることも大事です。

 

おとなになればできて当たり前になり、できないと世間では通用しません。おとなになっても嫌なことは尽きません。子どもにどのように関わり、接していけば“嫌なことから逃げない気持ちを養う”ことができるようになるのかを、具体例を通して考えていただきたいと思います。

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本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『「心の育ち」と「自分らしさ」―子育てと自戒―』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

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