(※写真はイメージです/PIXTA)

松田文雄氏の著書『「心の育ち」と「自分らしさ」―子育てと自戒―』より一部を抜粋・再編集し、「ほめるしつけ」「応用編のしつけ(我慢すること、待つこと、諦めることについて)」についてみていきます。

おもちゃ売り場で「あれ買って!」…どう対応する?

「我慢すること」を例にあげます。

 

母親と7歳の男の子がデパートに買い物に行きました。たまたまおもちゃ売り場の前を通り過ぎようとしたときの場面です。

 

想像してください。子どもがおもちゃを指さして「あれ買って!」と言いました。もちろんおもちゃを買う約束はしていないし、たまたま通っただけでした。

 

このような状況で、母親は、「何でもすぐに買い与えては、この子のためによくない」、「我慢させなければ」と内心思ったとします。そのような場合には、いきなり「ダメ!」と禁止するのではなく、これから何をするのかをまず伝えなければなりません。

 

「今日は買いませんよ。我慢しようね」です。つまり、「あなたはこれから我慢するということができるようになってちょうだいね」というメッセージです。

 

そのメッセージに対して、子どもは「ヤダ! 買ってよ!」とすぐには引き下がらないでしょう。これは通常のパターンです。

 

このとき、あまりに聞き分けがよかったら「なぜ、そんなに聞き分けがよいのだろう?」と考えてみてもよいかもしれません。

 

次に「なぜそのおもちゃをほしいと思ったのかを聞くことが必要です。「そのおもちゃを買ってほしいと思ったのはどうして?」と。

 

すると「前からず~っとほしかったし、友達もみんな持ってるし」と買ってもらうための理由を並べるでしょう。そこで「わかったよ、そうだったんだね」と理由を受け取ります。

 

理由も聞かずに我慢しなさいと言われると「このおもちゃがどんなにほしいか知らないくせに、僕の気持ちなんかわかってくれない!」というストーリーになります。

 

理由を聞いたあとは、「このおもちゃがどれくらいほしいのかよくわかったよ。わかったけど今日は買いません、我慢しようね」と穏やかに返します。

 

このとき子どもは、「どれくらいこのおもちゃがほしいのか、わかったんだったら買ってよ!」と思うでしょう。当然ですよね。

 

では、この時点でなぜ我慢しなければいけないのかを、その理由を本人にわかるように説明しなくてはなりません。子どもに理解できて、ある程度納得できる説明をすることは結構難しいことです。

次ページ子どもに説明する「我慢すべき理由」例

本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『「心の育ち」と「自分らしさ」―子育てと自戒―』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

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