売り買いを判断する「月次データ」の見方とは?
前回は、月次データを利用することのメリットについてお話ししました。今回は、それに関して具体例をあげて説明したいと思います。
まずは、トリドール(3397)を例にとってお話しします。ほぼ完ぺきに複数回、月次データが投資判断に役立った例です。
まずは、[図表1]を見てください。Aの部分が月次からわかった「売り」のタイミング、Bの部分が月次からわかった「買い」のタイミングです。それぞれ[図表2]の同社・丸亀製麺の月次データの図と照らし合わせて見てください。
[図表1]のAの部分は2010年9月の月次データであり、10月4日に公表されたものです。過去と比較するとわかるように、もっとも悪いデータでした。そこで、「売り」と判断しました。[図表2]のチャートのAの部分が、売りのタイミングです。
[図表1] トリドールの株価推移
[図表2] トリドールの月次データ
過去最高の伸び率になった「買い」のタイミング
仮に月次が発表になった翌日の寄り付きで売却すれば14万0000円でしたが、1 カ月後の11月4日には株価が9万9900円まで下がっています。
なお、株価に関して、その後同社は1:200の株式分割をしています。ここでの表現は当時の株価を使っていますから、見ているチャートと株価の絶対値は異なります。
一方、「買い」の方は、同じく[図表2]の月次データのBの部分が、そのタイミングでした。同箇所は、過去最高の伸び率となっています。
仮に月次が発表になった翌日の7月6日の寄り付きで買うと11 万7200円でしたが、その後8月18日には16万2000円までつけています。