元キャスターのCFPが50代後半から母の介護の経験を通してわかった、「人生100年」でも老後資金は「75歳まで」を厚くすべきという納得の理由【CFPが解説】

元キャスターのCFPが50代後半から母の介護の経験を通してわかった、「人生100年」でも老後資金は「75歳まで」を厚くすべきという納得の理由【CFPが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

多くの人が、老後のセカンドライフのプランや生活資金について、漠然とした不安を抱えています。その不安の内容を明らかにし、解決するためには何をすればよいのでしょうか。本記事では、元キャスターでCFP・ジャーナリストの和泉昭子氏が、著書『定年後のお金、なんとかなる超入門 インフレ時代のセカンドライフ』(KADOKAWA)から、理想のセカンドライフを過ごすために、何から手を付けるべきかについて解説します。

定年後の自分の暮らしをどうするか?新たな人生が始まる気持ちで考えてみる

では、「前厚」を実行するにはどうしたらよいのでしょう。改めて「前厚」とは、老後を30年間と想定したときに、前半と後半に分けて、その前半を思いっきり充実させる。そのために、お金の配分についても「前を厚くする」という考え方です。

 

現役時代は、家族のため、会社のためなど、自分のことは、わきにおいて走り続けていた人がほとんどだと思います。わたしもそのひとりです。介護をする前は、全力で仕事に集中してきました。

 

今まで頑張ってきた分、定年後、元気で動ける60歳から75歳は、「やりたいこと」「やりたかったこと」にチャレンジする新たなチャンスだと思っています。

 

その時間をいかに充実したものにできるかは、自分自身としっかり向き合って、どんな風に過ごしていけば幸せに感じられるのか? 悔いが残らないのかを、とことん考えること。

 

元気で自由に動ける時間って、本当に短いんです。重い病気になって闘病生活を続けなくてはいけないこともありますし、ある日突然、寿命がくるということもゼロではありません。

 

私の場合、自分のセカンドライフをどう過ごしていくかを考えたのは、還暦を迎えたその年、母が亡くなってからでした。

 

はずかしい話なのですが、母が亡くなった後の最初の数カ月間は、悲しみと脱力で、一日のほとんどを横になって過ごす日々が続いていました。

 

ですが、あるときこのままではいけないと思い立ち、自分のこれからの人生についてじっくりと考えることにしたのです。

 

母の介護をしているときは、セカンドライフについて考える余裕はありませんでしたし、仕事もセーブしていましたので、その後のプランは何もありませんでした。

 

その時点での私のライフプランは真っ白になっていたのです。そこからまた、自分の人生について考え始めることとなりました。

理想のセカンドライフへの道のりを考える

セカンドライフにはいろいろな不安が付き物です。そもそも老後のライフプランを考えたことがないという人も多いのではないでしょうか。そこで、理想の老後を過ごすためにはどんなことをすべきかについて、「先生」と「生徒」の2人とともに考えてみましょう。

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定年後のお金、なんとかなる超入門 インフレ時代のセカンドライフ

定年後のお金、なんとかなる超入門 インフレ時代のセカンドライフ

和泉 昭子

KADOKAWA

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