「商売は、名簿で始まり、名簿で終わる」
■顧客リストを生きた「情報源」にするには、商談内容も記載しておく
“We live on the lists.”
これは、著書およそ100冊、累計講演回数7500回を超える社会教育家の田中真澄先生から教えていただいたフレーズです。
直訳すると、「私たちはリスト(名簿)により、生き永らえている」ということです。
その真意を田中先生は、
「金額の『額』と云う字は「客」と「頁」で構成されている。つまりお金を稼ぐにはたくさんのお客台帳を持つこと、それも良い客の台帳があってこそ家業は繁盛して長続き出来る」
と述べられています。
このことを裏付けるように、
「商売は、名簿で始まり、名簿で終わる」
と江戸の昔から言われ続けています。
江戸時代の呉服屋は、店が火事になったら、商品の反物よりも先に顧客との売買記録を綴った帳簿である大福帳を持って逃げるか、井戸に大福帳を投げ込んで逃げたそうです。
当時のビジネスは掛け売りが基本ですので、大福帳さえ無事であれば売掛金は回収でき、継続してお得意様に営業できました。
大福帳は顧客リストの代わりにもなったということですが、現代でも顧客リストをメンテナンスすることはビジネスの基本ルールです。
かつては、営業担当者それぞれが自分の顧客を管理していましたが、今は組織として活用できるようにデータベース化されているのが普通です。
顧客のデータベースには個人情報が含まれていることが多いので、細心の注意を払って取り扱うことも基本ルールとして徹底します。
厳重に管理された顧客リストは定期的に更新し続けることで、さらに生きた「情報源」になります。
大福帳のように取引履歴とともに、商談内容や担当者の特徴等も記入しておくと、備忘録としても活用できます。
顧客情報の更新をルーティーン化して最新状態にする
紹介依頼をする3つのタイミング
■お客様の「満足感」が高くなっているときを見計らう
紹介を依頼するタイミングには、次の3つの場面があります。
① 契約時
② 商品やサービスの納品時・使い始めの前後
③ 商品やサービスの成果や効果が出始めたとき
いずれも、商品・サービスを購入した結果、お客様が「満足感」が得られたと感じていただける可能性がある場面です。
①契約時と②使い始めは、まだ商品・サービスの効用(ベネフィット)が見えない状態ですので、契約したこと=欲しいと思っていたものを購入したことの満足感、そして期待どおりのモノが期日内(できれば予定よりも数日早く)に納品されたことなどでの「満足感」により、お客様の気持ちはポジティブで少し高揚感もありますので、こうした状態のときの依頼は受け入れられやすくなります。
また、③具体的な効果が感じられれば、お客様は「自分の購入判断は正しかった」と自己正当化できたことで、商品・サービスへの「満足感」とともに、「満足感」を与えてくれた相手への感謝の思いを抱く心理状態にあるので、こうしたときにタイミングよく訪問すれば、その思いから紹介依頼を受け入れてくれやすいです。
「あなたのためにひと肌脱ぎたい」という気持ちが生まれやすくなっています。
依頼はお客様が満足感を感じているときに行う
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