(※写真はイメージです/PIXTA)

不動産投資はサラリーマンにおすすめの投資方法である一方、カモにされると聞いたことがある方もいるかもしれません。投資を始めてみたくても踏み出せない要因になっていることもあるでしょう。そこで、この記事ではサラリーマンが不動産投資のカモと言われる理由や、騙されないために見るべきポイントを解説します。対策を知ることで、リスクを抑えて不動産投資を始められるため、ぜひ参考にしてください。

サラリーマンは不動産投資のカモと言われる理由

「サラリーマンは不動産投資のカモ」と言われる理由には、主に以下の3つが挙げられます。

 

1. 管理・運用を委託できるため本業と両立しやすい

2. ローンの審査に通りやすい

3. 本業の収入と損益通算ができる

 

副業収入を得るためには、本来なら本業の勤務時間外に働かなければなりません。しかし不動産投資であれば管理・運用を委託することによって、時間をかけずに本業と両立できます。

 

また、サラリーマンは収入が安定しているためローンの審査に通りやすい上、損益通算によって節税につながる可能性があることを理由に、不動産投資をすすめられる傾向があります。

 

ところが「不動産投資なら多忙でもできる」「サラリーマンの老後資金作りとしておすすめ」「節税にもなる」などの営業トークに乗せられ、いざ購入してみると、相場より安い家賃保証で契約させられて損をしたり、無理なローンを組まされていたり、想定外のコストがかかって本業収入を切り崩すことになったりなどのケースは珍しくありません。

 

以上のように、サラリーマンはその属性ゆえに不動産会社のターゲットにされやすい側面があるため、不動産投資のカモと言われることがあります。

【不動産会社編】サラリーマンが不動産投資で見るべき3つのポイント

サラリーマンが不動産投資でカモにされないためには、信頼できる不動産会社を選ぶことが重要です。ここでは、不動産会社を選ぶ際に見るべき3つのポイントを紹介します。

 

【①不動産会社の規模・実績はどの程度か】

不動産会社を選ぶ際には、公式サイトで資本金や従業員数、運営歴などを確認しましょう。

 

大手企業はコンプライアンスが厳しいため、強引な営業をされる可能性が低い上、実績豊富ならノウハウも蓄積されているので安心して任せやすくなっています。資本金が多ければ急に倒産するリスクも低いと考えられるでしょう。

 

不動産会社の求人情報で社員の年収を見たり、事務所が入居しているビルのグレードを確認したりといった方法でも、会社の規模を想定できます。

 

【②リスクやデメリットに関する説明があるか】

メリットしか伝えずに、すぐに契約を促すような不動産会社は悪質である可能性が考えられます。たとえば不動産投資の懸念点として挙げられるのは、家賃相場の下落や空室リスクのほか、維持管理費がかかる点などです。

 

また、法律上の理由で再建築できない物件は売却しにくかったり、事故物件は入居者が決まりにくかったりします。このような物件の瑕疵については、不動産会社に告知義務がありますが、自ら確認することも重要です。

 

リスクやデメリットとともに、対策まで提示してくれる会社であれば、信頼できるでしょう。

 

【③おとり広告を表示していないか】

おとり広告とは、実際には取り扱っていない優良物件を掲載し、問い合わせがあった場合に他の物件をすすめる手法です。確実に見極めるのは難しいですが、以下のような特徴がある場合は、おとり広告の可能性が考えられます。

 

●周辺相場よりも価格が安い

●内見の際に現地集合ができない

●マンション名・物件名が掲載されていない

 

おとり広告では、集客のために好条件の物件が掲載されるため、特別な理由もなく相場より安くなっている場合があります。

 

また、実在しない建物や売却済みの物件は内見ができません。物件名が掲載されていなかったり、問い合わせをすると事務所へ来店するよう促されたりするといった特徴があります。

【投資物件編】サラリーマンが不動産投資で見るべき2つのポイント

不動産投資で騙されないためには、不動産会社だけでなく物件そのものも見極める必要があります。ここでは、投資物件を選ぶ際に見るべき2つのポイントを説明します。

 

【①立地条件】

需要があるエリアや利便性の高い場所は入居者が決まりやすいため、立地条件は重要です。そのため自ら現地を確認することが不動産投資で騙されないための秘訣です。

 

たとえば駅の北口と南口で商業施設の店舗数がまったく異なる場合、駅までの距離が同じでも、利便性には大きな差があります。物件情報では見落としがちなポイントも、現地へ足を運ぶことによってチェックできます。

 

また、地域の情報に精通している地元密着型の不動産会社に相談するのもよいでしょう。

 

【②実質利回り】

不動産投資の物件情報には、想定利回りや表面利回りが掲載されていることがありますが、見るべきポイントは実質利回りです。それぞれの利回りの特徴は、以下のとおりです。

 

●想定利回り:満室を想定した利回り

●表面利回り:年間の家賃収入と購入価格(維持費除く)から算出される利回り

●実質利回り:維持費や諸経費を反映させた実質的な利回り

 

表面利回りは不動産投資の一般的な指標として用いられるケースが多いですが、維持管理費が含まれていないため、投資効果がわかりにくいといったデメリットがあります。

 

その点、実質利回りではローンの返済額だけでなく運用コストを差し引いた状態で、実際に得られる利益に近い値を算出できます。投資判断を行う際には、実質利回りを確認しましょう。

カモられないために少額不動産投資で経験を積んでおく

ここまで解説したように、不動産投資には見るべきポイントが多くあります。騙されないためには知識が必要ですが、実際に経験をした方がより早く、深く学べます。

 

とはいえ、多額のローンを組んで投資を始めることに不安を感じる方もいるでしょう。その場合は、まず少額不動産投資で経験を積みながら、知識をつけていくのが安心です。

 

たとえば不動産クラウドファンディングなら、多くの投資家が資金を出し合うことによって、1人あたり1万円からでも投資ができます。負担を少なく不動産投資を始めたい方には、選択肢のひとつとなるでしょう。

まとめ

サラリーマンは不動産投資を始める上で有利な面があるため、カモと言われることがあります。しかし信頼できる不動産会社を選び、投資先の物件を見極めれば、リスクを抑えて投資ができます。

 

また、少額で投資経験を積むことによって、知識も増えて安全に資産運用をしやすくなるでしょう。まずは月1万円といった負担の少ない金額から、不動産投資を始めてみてはいかがでしょうか。

 

 

執筆:悠木 まちゃ

ライター・編集者

宅建士・FP3級の資格保有。国立校の建築学科を卒業後、ハウスメーカーに勤務し、営業・設計職を担当。新築戸建て住宅のほか、事務所建築や賃貸アパートの設計などを手掛ける。

その後、2019年よりフリーライター・編集者として活動。実務経験を活かし、不動産・金融系の分野を中心に記事執筆から編集まで行う。多数の企業メディアで編集を担当するほか、ライター向けオンラインサロンの添削講師としても活動している。

 

 

監修:中村 昌弘

Webライター・編集者

株式会社なかむら編集室 代表取締役

1985年生まれ埼玉県出身。立教大学を卒業後、マンションディベロッパーへ入社。その後は人事コンサル系の会社へ転職し、2016年2月に独立。独立と同時にWebライターをはじめる。SEOライティング × セールスライティング × 書籍編集 × サロン(Webライターラボ)運営など、幅広く活動中。

 

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※本連載は、J Sync株式会社が運営する『OWNERS.COM』(https://cf-owners.com/)のコラムを転載したものです。

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