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賃貸住宅で人気の設備7選
全国賃貸住宅新聞*より、賃貸住宅で人気の設備が公表されました。その中で単身者向け・ファミリー向けに共通して人気がある設備は、以下の7つです。
- インターネット無料
- 高速インターネット
- エントランスのオートロック
- ホームセキュリティ・防犯カメラ
- 宅配ボックス
- 追いだき機能
- システムキッチン
*参考: 全国賃貸住宅新聞『ネット無料、安定の2冠【人気設備ランキング2022】』(https://www.zenchin.com/news/content-639.php)
それぞれの設備が人気の理由や、導入する際のポイントを見ていきましょう。
インターネット設備で人気のポイント2選
自宅に必須ともいえるインターネット回線において、賃貸住宅で入居の決め手となるのは「無料」と「高速」の2点です。
①インターネット無料
「インターネット無料」は一番人気の条件です。各家庭でインターネットを契約する場合は、毎月3,000~4,000円程度、年間にすると約5万円かかります。昨今では、ほぼ必須でかかる費用のため、無料になる物件は人気があります。
また、回線が備わっていれば入居者が手続きをする必要がなく、引っ越した当日から利用できる点も魅力です。
②高速インターネット無料
高画質の動画再生やオンライン通話などをスムーズに行うため、1Gbps以上の高速インターネットも重要視されています。
近年ではリモートワークの普及によって、Zoomなどを利用した会議が日常的に行われるようになりました。また、子どもがいる家庭ではオンラインで授業や習い事を受ける機会もあります。
コロナ禍以降、家で動画やオンラインゲームを楽しむ人も増え、高速のインターネット回線は必須となっています。
エントランスまわり&セキュリティで人気の設備3選
セキュリティを重要視する入居者も多く、特に人気の設備は以下の3つです。
- エントランスのオートロック
- ホームセキュリティ・防犯カメラ
- 宅配ボックス
それぞれのポイントを見ていきましょう。
①エントランスのオートロック
エントランスのオートロックは、女性の一人暮らしや子どもがいる家庭では必須条件として挙げる例も少なくありません。空き巣や不審者を防ぐだけでなく、迷惑な営業行為を回避する目的もあります。
実際に犯罪が起きてしまうと退去者が出たり、新たな入居者が決まりにくくなったりするため、未然に防ぐためにもオートロックは欠かせません。
区分所有の場合は、自分一人の判断でエントランスをリフォームできないため、購入時点でオートロックの物件を選ぶとよいでしょう。一棟所有の場合は、ドアの新設やオートロックの後付けも可能です。
②ホームセキュリティ・防犯カメラ
ホームセキュリティとは、防犯カメラやセンサーによって監視をするサービスです。不法侵入だけでなく、火災やガス漏れなどを検知するタイプもあります。また、セキュリティ会社と契約すると、現場へ駆けつけてくれる点も安心です。
防犯カメラはトラブルの証拠映像を残せるだけでなく、カメラの存在自体が犯罪を抑止する効果もあります。
大掛かりな場合は設置工事が必要ですが、簡易的なものであれば工事不要で取り付け可能です。たとえばセンサーをシールで貼るタイプや、コンセントをさすだけで利用できる機種などがあります。
区分所有で室内のみを監視する場合は、簡易的なタイプも選択肢のひとつとなるでしょう。一方、一棟所有で共用部分にも設置したい場合は、工事が必要となるケースもあります。
③宅配ボックス
ネットショッピングの普及により、宅配ボックスの需要も高まっています。宅配ボックスは後付けが可能で、ロッカータイプと置き型タイプがあります。置き型は各世帯の玄関前などに置くため、設置が簡単な上にコストも低めです。
一方のロッカータイプは共用のエントランスに設置する形式で、広いスペースが必要です。
また、施錠・解錠の方式にはデジタル式とアナログ式があります。 アナログ式はダイヤルなどで解錠するタイプで、電気配線が不要なため、設置工事が比較的簡単です。
ただし利便性やセキュリティ性が高いのはデジタル式です。暗証番号やICカードで解錠するため、盗難リスクが低くなっています。設置スペースや予算にあわせて、宅配ボックスのタイプを選びましょう。
キッチン・浴室で人気の設備2選
キッチン・浴室などの水まわりで人気の設備は、追いだき機能とシステムキッチンの2つです。
①追いだき機能
追いだき機能とは、お風呂に張ったお湯を温めなおす給湯器の機能です。ファミリー世帯では入浴する人数も多いため、時間差で入る場合などに重宝されています。
また、お湯を張った後に好きなタイミングで入浴できるといった理由で、単身者からも喜ばれる機能です。
ただし追いだき機能を使うには、給湯器と浴槽をつなぐ配管が必要です。後付けする場合は給湯器の交換の他、配管工事や浴槽の交換も必要となるケースがあります。
これから投資物件を購入する場合は、追いだき機能付きの物件を選定することがおすすめです。
②システムキッチン
システムキッチンとは、コンロやシンクの周りまで天板がつながって一体となっているキッチンで、人気があります。
ただしキッチン本体の入れ替えをする場合、費用も高額になる傾向があります。予算が数十万円程度の場合は、調理器やレンジフードの交換など、部分的なリフォームに留めることも検討しましょう。
空室率の改善や家賃アップなどにより、かけた費用を回収できるか否かをシミュレーションすることも大切です。
まとめ
賃貸物件を満室で経営するには、ニーズのある設備を入れることが条件のひとつといえます。その中でもインターネット回線やセキュリティ関係、浴室・キッチンといった水まわりの仕様は、入居者の印象を大きく左右します。
本記事で紹介したポイントを踏まえて人気の設備を導入し、健全な賃貸経営をしていきましょう。
執筆:悠木 まちゃ
ライター・編集者
宅建士・FP3級の資格保有。国立校の建築学科を卒業後、ハウスメーカーに勤務し、営業・設計職を担当。新築戸建て住宅のほか、事務所建築や賃貸アパートの設計などを手掛ける。
その後、2019年よりフリーライター・編集者として活動。実務経験を活かし、不動産・金融系の分野を中心に記事執筆から編集まで行う。多数の企業メディアで編集を担当するほか、ライター向けオンラインサロンの添削講師としても活動している。
監修:中村 昌弘
Webライター・編集者
株式会社なかむら編集室 代表取締役
1985年生まれ埼玉県出身。立教大学を卒業後、マンションディベロッパーへ入社。その後は人事コンサル系の会社へ転職し、2016年2月に独立。独立と同時にWebライターをはじめる。SEOライティング × セールスライティング × 書籍編集 × サロン(Webライターラボ)運営など、幅広く活動中。