先代経営者がまずやるべき「魅力探し」
当たり前ではありますが、会社の魅力がゼロであれば、そんな会社を引き継ごうとは誰も思いませんよね。一国一城の主である経営者になれるとはいえ、将来性がなく破綻するリスクが高いビジネスを継ぐ人なんて、いるはずはありません。
しかしこれは逆にいえば、魅力をつくる(引き出す、再定義する)ことができれば、後継者候補は見つかるということでもあります。
これまで私が関わった経営者の方でも、「うちの会社に魅力なんてない」と言う方がたくさんいたのですが、事業承継を考えるくらい長く続いた会社である以上、必ずなんらかの魅力があります。
その魅力に気づくことができれば、自社ならではの強みとしてアピールしていくことも可能です。魅力の発信というのは後継者探しにもつながることであり、事業承継を行ううえで先代経営者がまず取り組むべきことでもあります。
後継者候補がいるにせよいないにせよ、経営者は自社の魅力を最大化することを、常に心がける必要があります。この点を蔑ろにして「後継者がいるから大丈夫」あるいは「いないから廃業しよう」と考えるのは、いささか安易といえるでしょう。
小形 剛央
税理士法人小形会計事務所 所長
株式会社サウンドパートナーズ 代表
税理士・公認会計士
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