(※写真はイメージです/PIXTA)

コロナ禍の影響で、近年は大企業を中心に「録画面接」が増えています。録画面接、オンライン面接、対面面接ではどう対応すればいいのでしょうか。人事コンサルタントの曽和利光氏が著書『人材の適切な見極めと獲得を成功させる 採用面接100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

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Z世代には会社の何を発信すべきなのか

■Z世代は「会社の理念」を重視する

 

人が入社する会社を選ぶ際に基準とするものは、報酬や仕事の面白さ、人との相性など様々なものがあります。

 

その中で、特に近年重視されるようになってきたものに「理念」があります。特に「Z世代」と呼ばれている20代前半より下の世代は、他者との勝ち負けや金銭的報酬の多寡より、知的好奇心を満たしてくれることや、大事にしている価値観に沿った社会的意義のある行為を好む傾向があります。

 

そのため、彼らを採用したい会社は、自社の「理念」をアピールするために、「うちの仕事は面白いですよ」とか「うちの会社は社会の役に立っていますよ」と伝えることが重要になっています。

 

理念とは、自社「ビジョン(目指す世界観)」を実現するために、どのような「ミッション(ビジネスモデル)」を設定し、どのような「バリュー(行動規範)」を大切にして仕事を遂行する、という三つの要素に分かれます。

 

ここで重要なのは、採用で求める人物像によって、この三つのうち、どの理念を前面に打ち出すかが決まることです。

 

社会的意義を重視するタイプを採用したいなら、「ビジョン」を訴求しなければなりません。

 

仕事の面白さを追求する知的好奇心の強いタイプを採用したいなら、「ミッション」は重要でしょう。

 

会社の雰囲気や文化を重要する職場型モチベーションの強いタイプであれば、「バリュー」に最も関心があるかもしれません。訴求することが決まったら、次はどうやって伝えるかです。

 

理念自体は基本的に抽象的で、シンプルな文言で表されています。ある意味でとても分かりやすい反面、相手の心を動かして興味や関心を持ってもらおうとするなら、シンプルで分かりやすいだけでは伝わらないかもしれません。

 

人の心を動かすならば、相手の心の中に手触り感のある、現実的なイメージが生じなくてはなりません。そのため、自社の理念が如実に現れている「象徴的な事実」を具体的に伝える必要があります。例えば「年齢に関係なく活躍してもらう」というバリューを伝えたいのであれば、「あのビッグプロジェクトをまとめているマネジャーは、まだ27歳です」と教える、といった具合です。

 

重要な点は、候補者が気にしているのは「表面的に掲げている理念」などではなく「実際に浸透している理念」です。入社後にズレを感じさせないためにも採用担当者は、浸透している事実を示せるように理念の実態を把握する必要があります。

 

ポイント
•Z世代は、大事にしている価値観に沿った社会的意義を持った行為を好む傾向がある。
•自社の理念が如実に現れている「象徴的な事実」を具体的に伝えることで心を動かす。

 

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※本連載は、曽和利光氏の著書『採用面接100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋し、再編集したものです。

採用面接100の法則

採用面接100の法則

曽和 利光

日本能率協会マネジメントセンター

採用活動における「面接」は、最もポピュラーな採用選考の方法です。 しかし、これほど普及していながら、「人材をきちんと評価できているか?」「うまくコミュニケーションは取れているか?」「内定を出しても辞退されやすいの…

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