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「好きだから入る」会社への愛着の生み方
■面接を通じた候補者への動機付けとは?
競合他社の採用ブランドが圧倒的に強い場合、「どうせうちになんか来てくれない」と自社へ口説くことを最初からあきらめてしまう面接担当者もいます。しかし、この状況こそ介在価値の発揮のしどころです。
自分のことで恐縮ですが、私がリクルートで採用責任者をしていた際、誰もが入社したがるようなコンサルや商社の内定を辞退し、何人もの候補者がリクルートを選んでくれました。普通に考えれば、この選択は非合理かもしれません。実際、両親や友人などの周囲から「あの会社を辞退してリクルートを選ぶなんて」と反対されたり、翻意を促されたりしたケースもありました。
しかし、このような非合理な選択をしてもらえなければ、自社の採用ブランドを超える「下剋上採用」は実現できません。
このような非合理に見える選択はなぜ起こるのでしょうか。それは、候補者たちが会社に対して愛着を持ってくれたからです。
「よい会社だから入る」のではなく、「好きだから入る」ということです。究極的にいえば、恋愛と同じく好きに理屈はありません。合理的に計算すれば他社がよくても、好きなのだから選ぶのは仕方がない状態なのです。
では、非合理な選択でありながら、好きだから入るという会社への愛着は、どのようにして生じるのでしょう。
そのヒントは、人間心理の法則の一つである「好意の返報性(自分に好意を示し高く評価してくれる相手に好意を持つ)」にありそうです。つまり、面接担当者側から候補者へ好意を示して高く評価することで、相手からの愛着が生じるのを待つのです。
ただし、単に「好き好き」と言えばよいわけではありません。
相手のことをあまり知りもしないのに「好きだ」と告げても、「自分のどこを評価して言っているのだろうか」という不安感・不信感を与えてしまいます。つまりは、好意を示す前提として、相手のことをきちんと知ることが必要となるわけです。
リクルート時代、内定者の半数以上の入社動機は、「自分のことを一番よく理解してくれた会社がリクルートだったから」というものでした。決して「リクルートがよい会社だから」がトップではありませんでした。
一番よく理解してくれた会社や面接担当者が口説いてくれるからうれしいわけですし、言動も信頼できる―その延長線上に愛着が生まれる可能性があるのです。
競合他社に勝つためには、候補者が自社に愛着を持ってもらえるよう、相手をよく知り、好意を持つことからはじめましょう。
•いい会社だから入るのではなく、好きだから入る。
•面接担当者側から、候補者側に好意を示す。
•「好意」の前提として、相手のことをきちんと知っておく。