(※写真はイメージです/PIXTA)

職場の上司部下の関係が壊れた状態では、会話も対話も成立しません。部下は「あなたには言われたくない」と感じ、聞く耳を持ちません。経営者たちが抱える「組織変革」の悩みを組織改革コンサルタントの森田満昭氏が解説します。

コンプラ違反を見て見ぬふりはダメ!

■一般社員のやる気は上司と部下の関係性が重要になる

 

社員一人ひとりの意識改革を開始するのは難しくありませんが、そこには条件があります。それは上司と部下の関係性です。上下間の関係性が壊れた状態では、会話も対話も成立しません。自分のことを棚に上げて1ミリも振り返らない人がいくら正しいことを言っても、部下は「あなたに言われたくない」と感じ、聞く耳をもたないからです。

 

上下関係を壊す原因の一つが、社内に触れてはいけない真実があることです。一つはコンプライアンス違反です。不倫やお金の使い込み、法律違反など上司の品格の問題やモラル違反などが考えられます。

 

例えば工場が基準値以上の廃液を裏の川に流していると、普通の社員は「自分たちは法律違反をしているのではないか」という罪悪感にさいなまれます。そのなかで「やる気を出せ」「製品をちゃんと作れ」と言われても素直に従えません。モチベーションは最悪です。

 

ほかにも男性の営業部長が勝手に、売上が上がる好立地の営業エリアを自分がかわいがっている女性部下に担当させるケースがあります。男女関係があろうとなかろうと、不透明な上下関係のある部署は戦意喪失します。

 

また、営業車両用のガソリンカードを支給する企業もあります。そのカードで自分の車にガソリンを入れたりする程度のコンプライアンス違反は中小企業であれば大なり小なりあるものです。営業部門の全員が会社のガソリンカードを使っていたことが発覚し、部長が部下に「悪いが、社長には俺のことを黙っておいてくれ」と頼むケースもあります。もしも上司をかばって部下だけが怒られたら、その後部下は上司を信用できなくなると思います。

 

仕事が楽しくてモチベーションが高ければ、こういう問題は起こりにくいです。しかし、うまく回っていない組織には「売上が上がらなくても給料は労働者の権利であり、就業時間内を楽に過ごさなくては損だ」と社員が考えてしまう構造的な問題が隠れています。

 

言ってはいけない真実はなあなあで済まさずに、社員にしっかり謝罪して適切に処理することが大切です。過去は変えられませんが、正直に反省をしていくことです。

 

そのために、われわれのような外部のコンサルタントが入って代弁することもあります。互いが受け入れられるように、何カ月もかけて個別に相談しながら関係性を修復していくのです。

 

こうして組織変革が始まるとまずはコンプライアンス違反があぶり出され、それについて話し合われるようになります。そこで真摯に反省をしない人はその組織を離れてもらうことになります。

 

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※本連載は、森田満昭氏の著書『社員が自ら考え、動く自走型組織の作り方』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

社員が自ら考え、動く自走型組織の作り方

社員が自ら考え、動く自走型組織の作り方

森田 満昭

幻冬舎メディアコンサルティング

売上の拡大、コスト削減、新規事業の創出…「自走型組織」が会社の未来を切り拓く! 組織変革のプロが教える自走型組織の作り方とは──。 自走型組織とは、社員が自ら考え、動く組織のことを指します。多くの経営者にとって…

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