※画像はイメージです/PIXTA

採用率が低く離職率は高いといわれている介護業界。常に人材不足の課題を抱える介護業界では、部下にやめられたら困るからと、叱れない上司が多いといいます。このような介護業界における組織課題の解決方法をみていきましょう。

 

介護業界の組織課題

介護業界に属する企業が抱える組織的な課題をご紹介します。大きくわけて、下記の3つです。

 

1.採用率が低く離職率は高い…常に人材不足という現状

採用率が低く離職率が高い業態であるため、単純に人材不足が大きな課題となります。一方で、1つの施設で得られる利益に上限のあるビジネスモデルのため、会社を成長させるためには経営する施設の数を増やしていく必要があります。

 

規模を拡大しなければ利益が増えないのに、そもそも人材が不足しているという苦しさが、介護業界にはあるのです。

 

2.ボランティア精神が根底にあり、営業活動に消極的な従業員が多い

非競争市場といえども、組織の成長がなければ会社は存続できません。よって、経営者は会社の利益向上を追求する必要があります。これに対して、従業員の多くは先述のとおり人の役に立ちたいというボランティア精神を叶えるために仕事に就いていますから、「非競争市場=非営利目的」という錯覚に陥っている方が少なくありません。

 

よって、利益向上のために不可欠な営業活動、たとえばケアマネージャーへの宣伝活動、利用者家族へのアップセル提案などに関して後ろ向きとなりやすい傾向にあります

 

3.「辞められたら困る」…上司が部下を叱りづらい

施設数を増やすということは、その数だけ施設を管理する管理職が必要となります。この管理職の育成においても業界特有の課題があります。心の優しい人材が多い介護業界において、管理職が部下をマネジメントする際に必要な「厳しさ」を養うことは簡単ではありません。介護職の人たちにとって、厳しさは相反する能力と呼べます。

 

それゆえ、管理職になりたいという人の割合は少なく、管理職に就いた人も、しっかりとマネジメントできていないことばかりです。くわえて人材不足の影響が「辞められてしまうと困る」という弱みにもつながります

 

よって、部下がルール違反を犯したり、指示どおりに動いていなかったりする場合にも指摘ができず、結果的に物事の決定権が部下側に移ってしまっているチームが少なくないのです。

 

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