(画像はイメージです/PIXTA)

香港在住・国際金融ストラテジストの長谷川建一氏(Wells Global Asset Management Limited, CEO)が「香港・中国市場の今」を解説していきます。

ハンセン指数21,678.00 pt (+0.47%)
中国本土株指数7,340.73 pt (+0.36%)
レッドチップ指数3,967.78 pt (+0.65%)

売買代金1,278億3百万HK$(前日1,267億2百万HK$)

インフレ圧力上昇も日銀は金融緩和政策を維持

昨年末の政策決定会合で、イールドカーブ・コントロールを突如修正し、市場を驚かせた日本銀行は、18日の同会合では、短期金利をマイナス0.1%、長期金利を0%前後の水準で維持し、何らの変更も行わないことを決定した。

 

直近の動向からは、日本でもインフレ圧力が高まっており、大規模な金融緩和策を縮小するとの観測もあったが、今回は見送られた形となった。

 

昨年9月にはスイス中銀が政策金利を75bps幅引き上げたことで、マイナス金利を堅持している国は日本のみである。会見での黒田日銀総裁は日本経済は物価安定目標を持続的かつ安定的に達成できる状況にはなっていないと従来からの見方から変わらないことを示し、金融緩和政策を継続していくと述べた。YCCについては、長期金利の変動幅をさらに拡大することには否定的な見解を示した。

 

日銀が金融緩和策の維持を決めたことに市場は大きく反応して、為替市場ではドル円が円安ドル高に振れ、1ドル=131円まで急変動した。

 

過去1ヵ月、日米金利差が縮小するとの憶測からドル売り圧力が強まっていたが、一転して、ポジションの巻戻しが顕著にみられた。賃金の上昇を伴う形での物価安定の目標を目指す日銀にとっては出口戦略は時間を要すると考えることが妥当であろう。

 

ただ、金融市場では、円金利の先高観が強く、日銀の姿勢に挑戦する形で、再度長期金利に上昇圧力をかける日本国債売りを仕掛けるだろう。そうなると、ドル円の上値は重く、当面は128円から131円での動きとなるのではないか。

香港ハンセン指数は反発

18日の香港市場は朝方、ハンセン指数は、前日終値で一進一退の動きを続け、方向感に乏しい展開だった。米大手銀は昨年10-12月期のGDP成長率が予想を上回る内容だったことを受けて、23年の経済成長率を引き上げるなど景気再開に対する期待も高い。

 

一連の経済指標は厳しい経済状況を示す結果となっており、経済下支えのために、中国政府の経済重視姿勢への転換を催促する形となっている。

 

香港市場ではゲーム関連株が大幅高。オンラインゲームのネットイース(9999)は6.5%高、モバイルゲームの祖龍娯楽(9990)は6.0%高、インターネットサービスのテンセント(0700)は1.8%高と反発した。17日、中国産ゲームのリリース許可審査の結果を発表し、新たに88の作品が承認されたことが材料視された。

 

リオープン銘柄も物色され、カジノ関連では大手カジノの新濠国際発展(0200)は4.3%高、金沙中国(1928)は3.8%高、銀河娯楽(0027)は3.7%高、カジノ運営サービスのマカオ・レジェンド(1680)は2.2%高だった。レストランや旅行関連などにも買いが強まった。

 

一方、不動産関連株が下落し、不動産株で構成されるハンセン不動産指数は前日比2.3%安と反落した。不動産開発の碧桂園(2007)は6.4%安、不動産サービスの碧桂園服務(6098)は5.5%安、龍湖集団(0960)は1.2%安とアンダーパフォームした。

 

本土株市場は上海総合指数が前日比0.01%高の3,224.41と反発、CSI300は同0.17%安の4,130.31と反落した。中国人民銀行は18日、リバースレポを通じて連日で大幅な市中供給をするなど、来週からの大型連休を控えて資金を供給した。ただこの供給増加は織り込み済みで、本土市場も様子見ムードが漂い、方向感に欠けた。

 

長谷川 建一

Wells Global Asset Management Limited, CEO/国際金融ストラテジスト<在香港>

 

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