香港はコロナ陽性者の隔離義務の撤廃を発表。米国のリセッション入りへの警戒から株価は下押し。香港ハンセン指数も反落 (画像はイメージです/PIXTA)

香港在住・国際金融ストラテジストの長谷川建一氏(Wells Global Asset Management Limited, CEO)が「香港・中国市場の今」を解説していきます。

ハンセン指数21,650.98 pt (▲0.12%)
中国本土株指数7,312.76 pt (▲0.38%)
レッドチップ指数3,991.98 pt (+0.61%)

売買代金926億0百万HK$(前日1,278億3百万HK$)

米生産者物価指数は大幅に低下

18日、12月の米国生産者物価指数(PPI)が発表されたが、パンデミックが始まって以来の大幅低下を示したことで、米連邦準備理事会(FRB)が2022年を通じて実施してきた大幅な利上げが転換点を迎えるとの観測が強まった。

 

12月の小売売上高は前月比では2ヵ月連続減少となり、年末商戦の最中に、個人消費が弱まったことで、経済状況の悪化への懸念が強まった。

 

インフレ高進のピークアウトとリセッション入りが重なれば、米FRBも利上げペースを減速するとのシナリオへの期待は強まる。

 

一方で、米国雇用市場の堅調さは、賃金への上昇圧力も示している。サービス業での価格上昇や賃金上昇は、根深いインフレの要因となりうるため、FRBがタカ派姿勢をどこまで貫くか判断を難しくする。

香港ハンセン指数は反

19日の香港市場は、米株安の流れを引き継ぎハンセン指数が朝方に、前日比1.3%強安と安く寄り付いた。前述の米国で発表された経済指標がそろって市場予想を下回り、景気後退に対する警戒が強まった。その後はマイナス圏を縮め、一時はプラス圏に戻す場面もみられたが、同指数は前日比0.12%安と小幅に反落した。

 

香港政府が新型コロナウイルスに対する最後の大きな規制の一つを撤廃することもマーケットを支えた。

 

香港は今月30日から陽性者の隔離義務を撤廃すると発表した。いよいよ残るは屋外のマスク着用義務だけとなり、正常化に向けた動きが着々と進む。中国本土をはじめ、経済再開に対する期待が高まり、23年以降の本格的な回復に期待がかかる。

 

ハイテク株で構成されるハンセンテック指数は前日比1.65%安と低下。ITネット株が総じて軟調となり、動画投稿の快手(1024)は6.0%安、高性能データセンター開発の万国数拠(9698)は3.7%安、動画配信のビリビリ(9626)は3.1%安、オンラインゲームの網易(9999)は3.0%安と反落した。

 

オンライン医療銘柄も下げに転じ、阿里健康(0241)は2.9%安、平安健康(1833)は2.0%安、京東健康(6618)は1.5%安と下げた。

 

一方、前日大幅安となった不動産関連株が反発し、不動産株で構成されるハンセン不動産指数は前日比3.19%高と反発した。動産サービスの碧桂園服務(6098)は6.6%高、不動産開発の碧桂園(2007)は4.9%高、龍湖集団(0960)は3.5%高だった。

 

中国本土株市場は、中国経済の持ち直し期待から小高く、上海総合指数は前日比0.49%高の3,240.28、CSI300は同0.62%高の4,156.01で引けた。中国人民銀行はリバースレポを通じて3日連続で大量に市中供給をするなど、来週の大型連休を控えて資金を供給した。

 

長谷川 建一

Wells Global Asset Management Limited, CEO/国際金融ストラテジスト<在香港>

 

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    Wells Global Asset Management Limited, CEO最高経営責任者 国際金融ストラテジスト <在香港>

    京都大学法学部卒・神戸大学経営学修士(MBA)

    シティバンク東京支店及びニューヨーク本店にて、資金証券部門の要職を歴任後、シティバンク日本のリテール部門やプライベートバンク部門で活躍。 2004年末に東京三菱銀行(現:MUFG 銀行)に移籍し、リテール部門のマーケティング責任者、2009年からはアジアでのウエルスマネージメント事業を率いて2010年には香港で同事業を立ち上げた。その後、独立して、2015年には香港金融管理局からRestricted Bank Licence(限定銀行ライセンス)を取得し、Nippon Wealth Limitedを創業、資産運用を専業とする銀行のトップとして経営を担った。
    2021年5月には再び独立し、Wells Global Asset Management Limitedを設立。香港証券先物委員会から証券業務・運用業務のライセンスを取得して、アジアの発展を見据えた富裕層向けサービスを提供している。(香港SFC CE No. BIS009)
    世界の投資機会や投資戦略、資産防衛にも精通。個人公式サイトなどを通じて、金融・投資啓蒙にも取り組んでいる。

    ● 個人公式サイト
     「HASEKENHK.com」(https://hasekenhk.com/)

    著者紹介

    連載国際金融ストラテジスト長谷川建一の「香港・中国市場Daily」

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