
起業当初や会社が小規模のころは、同じ目的を持った仲間同士、迅速なコミュニケーションがとれていたものの、会社の規模が拡大するにつれうまくいかなくなってきた……そんな悩みを抱えている経営者の方も多いのではないでしょうか。今回は、そんな軌道に乗り始めた企業がかかりがちな「大企業病」の代表的な3つの症状と、それぞれの解決法をみていきましょう。
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成長途中の会社がかかりがちな「大企業病」
大企業病とは、組織が小規模だったときには発生しなかったさまざまな問題のことを指しています。下記がその典型例です。
2.セクショナリズム
3.ポスト不足・幹部職の停滞・管理職の無能化
まずは項目1です。スタートアップ企業などでは、意思決定者である経営者と現場の従業員の距離が近く、たとえば、
現場「この件はいま示したプランで進めたいと思います。よろしいでしょうか」
意思決定者「はい。それで進めてください」
とだけで終わる話が、組織の階層が増えていくことで最終的な承認までに膨大な時間がかかってしまったり、あるいは現場担当者の意図が間違った内容で上層部に伝わってしまい、その状態のまま意思決定がなされてしまったりするといった症状です。意思決定者側から降りてくる内容も当を得ないものになることで、現場が上層部に不信感を持つケースもあるでしょう。
項目2は派閥主義や縦割り主義といった意味合いで使われることが多い言葉で、要は「自分たちの組織や部署さえよければそれでいい」という考えです。全体最適を考えず、他部署との協力や連携がおろそかになる、あるいはそうした横のつながり自体を拒否するようになります。
ただ、見方を変えれば、セクショナリズムの弊害が発生していたとしても、企業全体としての価値提供がなされていれば存続できるというのは、大企業の強みでもあるといえます。もちろん、セクショナリズムがないに越したことはありませんが。
項目3は、大企業にみられるピラミッド型の組織でよくある問題です。立場が上がれば上がるほどポストが空いていません。そこに、『ピーターの法則※』で書かれているように、管理職の無能化が起きると、組織の生産性がさらに低下していくということです。
―すべての人は昇進を重ね、おのおのの無能レベルに到達する。ピーターの必然―やがて、あらゆるポストは、職責を果たせない無能な人間によって占められる。仕事は、まだ無能レベルに達していない人間によって行なわれている。
※ ローレンス・J・ピーター、レイモンド・ハル『ピーターの法則 創造的無能のすすめ』(ダイヤモンド社、2003年)
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