木造住宅の唯一の欠点が、シロアリのリスク
断熱・気密性能にこだわった住まいづくりには、構造は木造がベストです。その理由は別な記事できちんとご説明したいと思いますが、1~3階建てならば、木造がコスト面も性能面も優れています。特に建築コストを鑑みながら、気密性能にこだわるのであれば、木造の一択です。ただし木造の唯一といえる欠点が、専門的には蟻害リスクと言いますが、シロアリ被害のリスクです。そのため、防蟻処理をきちんと行うことが、耐震性能の維持、資産価値の維持といった面からとても重要です(図表1)。
EUでは禁止の人体に有害な農薬系の防蟻処理が一般的
ところが困ったことに、我が国の住宅の防蟻処理は、かなりおかしなことになっているというのが実情です。まず建築基準法は、防蟻処理については、木造建築の場合、地面から1mの構造耐力上主要な部分(柱・筋交い・土台など)に対し、必要に応じて防蟻処理を行うことを求めています。
だいたい7割程度の工務店・ハウスメーカーは【図表2】の写真のような防蟻処理を行っているようです。一般的に使用されているこの防蟻剤は、ネオニコチノイドという農薬をベースにした合成殺虫剤です。ちなみにネオニコチノイドは、ミツバチの大量死につながっていると言われており、EUでは屋外の使用が禁止されている農薬です。
発達障害の原因物質が一般的な防蟻処理に使用
このネオニコチノイドという農薬は、人体にも有害で、自閉症やADHD(注意欠如・多動症)を引き起こすとされており、大人も化学物質過敏症を引き起こすリスクがあると言われています(図表3)。
黒田氏らによると、日米欧において、自閉症、ADHD等の発達障害児の増加が著しいそうです。そして発症のメカニズムは、特定の脳高次機能に対応する機能神経回路の不全と考えられ、どの神経回路(シナプス)形成に異常がおこったかによって、症状が決まるのだそうです。そして、その増加要因の一つに、ネオニコチノイド系の農薬との因果関係が示唆されているとのことです。
黒田氏らは、特に最近の住宅の密閉した室内でのネオニコチノイド系農薬の使用は危険であるとして警鐘を鳴らしています。このような薬剤が一般的な防蟻処理に用いられているのが、我が国の住宅業界の現状です。つまり、高気密・高断熱住宅にするのならば、施主側が、防蟻処理の薬剤にはこだわることが必要なのです。
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