1ドル=6.75元台まで上昇。約5ヵ月ぶりの高水準も、入国者数はコロナ前より大幅に減少。先行してきた香港株は小幅安に

1ドル=6.75元台まで上昇。約5ヵ月ぶりの高水準も、入国者数はコロナ前より大幅に減少。先行してきた香港株は小幅安に
(画像はイメージです/PIXTA)

香港在住・国際金融ストラテジストの長谷川建一氏(Wells Global Asset Management Limited, CEO)が「香港・中国市場の今」を解説していきます。

ハンセン指数 21,331.46 pt (▲0.27%)

中国本土株指数 7,263.63 pt (▲0.31%)

レッドチップ指数3,911.28 pt (▲0.41%)
売買代金1,313億6百万HK$(前日1,564億2百万HK$)

1ドル=6.75元台まで上昇

8日から、中国政府は新型コロナウイルス感染対策として実施してきた入国時の隔離義務を撤廃した。約3年にわたって事実上閉鎖していた国境を開放したことで、景気回復期待が高まっている。

 

10日は、為替相場で、中国人民元が対ドルで大幅続伸し、1ドル=6.75元台まで上昇した。この水準は、昨年8月以来、約5ヵ月ぶりの人民元高水準である。

 

中国人民銀行が設定する人民元の基準レートも1ドル=6.7611元と昨年8月15日以来の元高水準に設定された。

 

ただ、隔離措置を撤廃した初日の8日は、中国への入国者数は25.1万人とコロナ禍前の水準を大きく下回った。人流の回復には時間を要するものと考えられる。

 

金融市場では、複数の大手米銀が、中国資産に強気な見方を示したり、香港上場の個別株のレーティングを格上げするなど、見通しの大幅改善を先取りするような動きも散見される。

 

景気回復が実現する可能性を市場は過小評価しており、23年のGDP成長率は大きく上振れるとのコメントも出てきている。

 

テクニカルにとっても、ハンセン指数の21,000ポイント、CSI300指数の4,000ポイント超えは意味があると考えている。

 

経済再開を巡る楽観や、当局のハイテク企業・不動産セクターに対する支援策を受けて人民元は2ヵ月で1994年以来のパフォーマンスを記録した。

 

香港株市場も23年に入って以来、ハンセン指数は8.8%高と他市場を大きくアウトパフォームし、半年ぶりの高値を付けた。同指数は、現水準でも、昨年高値を15%下回る水準にあり、香港株は一段高を見込めるとの強気な声も聞かれる。

香港ハンセン指数は反落

10日の香港市場は前日終値で一進一退の動きとなり、ハンセン指数は前日比0.27%安の小幅安で引けた。米国市場で地区連銀総裁がタカ派色の濃い発言をしたことが嫌気された側面もあっただろう。

 

また、12日に公表される米消費者物価指数を控え、参加者が新規にポジションを取りにくいことはあるだろう。

 

先週来、大幅高を続けたレストランチェーンなどのリオープン銘柄は反落し、呷哺呷哺(0520)は7.8%安、九毛九国際(9922)は2.6%安、火鍋チェーンの海底撈国際(6862)は1.2%安と下げた。オンライン予約のトリップドットコム(9961)は3.5%安、航空銘柄で航空リースの中銀航空租賃(2588)は2.9%安と下げた。

 

一方、カジノ関連は大幅に続騰した。マカオの水際対策の緩和を受け、訪問する旅客が急増していることが材料視されたほか、香港からもマカオへの往来便を増便するなどカジノ客増の期待が高まっている。

 

大手カジノの新濠国際発展(0200)は6.0%高、金沙中国(1928)は4.8%高、ウィンマカオ(1128)は3.9%高、MGMチャイナ(2282)は3.6%高だった。

 

中国本土株市場は上海総合指数は前日比0.21%安の3,169.51と7日ぶりの反落、CSI300は同0.11%高の4,017.47と7日続伸した。当面、中国の景気が回復することへの期待が値を支え、底堅い展開が続くだろう。

 

長谷川 建一

Wells Global Asset Management Limited, CEO/国際金融ストラテジスト<在香港>

 

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