経験者に限った採用には限界があるため、候補者の母数獲得のためにもさまざまな企業で採用されている「未経験者」。しかし、うまく育成できないと早期退職されてしまい、結果としてコスト高となっている企業も少なくありません。では、未経験者を即戦力にするにはどうすればよいのでしょうか? ポイントを中心に解説します。
経験者も未経験者も育成の必要性は同じ
これまで未経験者の育成をテーマとして論じてきましたが、そもそも未経験者というカテゴライズ自体が不要なのかもしれません。なぜなら、経験者とは、「別の組織で似たような経験を積んだ人」だからです。それは、あくまで「別の組織での似たような経験」であって、自組織で必要とされる経験とは似て非なるものでしょう。
つまり、経験者と呼ばれる人たちにも育成の仕組みは必要なのです。自組織のルールややり方を学ばせることで、前の組織のルールを持ち込んで混乱を招くことを防ぐことになります。
どのような立場で採用されたとしても、自組織にとっては未経験者ですから、育成の仕組みを構築してそれを全員に適用することで、入り口で認識を合わせることが可能になり、育成する側もされる側も「自責で働く」という、当たり前ながら重要なことを認識させることができるのです。結果的に、それが組織も社員も守り育てることにつながります。
渡會 剛至
株式会社識学
大阪1課課長 シニアコンサルタント
株式会社識学
大阪営業部 大阪1課 課長/シニアコンサルタント
同志社大学文学部を卒業後、法務省矯正局に入省。非行少年の面談や行動観察、矯正教育のカリキュラム管理や行事運営などに13年ほど携わる。法務省退職後、注文住宅販売会社に入社して1年目でトップ営業となり、2年目で事業責任者を任される。その後は、個人事業主としてコンサルティング業に従事しながら学校設立を目指す中、組織作りに悩み、解決方法を模索しているなかで出会った識学のロジックに共感し、識学に入社。
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