経験者も未経験者も育成の必要性は同じ
これまで未経験者の育成をテーマとして論じてきましたが、そもそも未経験者というカテゴライズ自体が不要なのかもしれません。なぜなら、経験者とは、「別の組織で似たような経験を積んだ人」だからです。それは、あくまで「別の組織での似たような経験」であって、自組織で必要とされる経験とは似て非なるものでしょう。
つまり、経験者と呼ばれる人たちにも育成の仕組みは必要なのです。自組織のルールややり方を学ばせることで、前の組織のルールを持ち込んで混乱を招くことを防ぐことになります。
どのような立場で採用されたとしても、自組織にとっては未経験者ですから、育成の仕組みを構築してそれを全員に適用することで、入り口で認識を合わせることが可能になり、育成する側もされる側も「自責で働く」という、当たり前ながら重要なことを認識させることができるのです。結果的に、それが組織も社員も守り育てることにつながります。
渡會 剛至
株式会社識学
大阪1課課長 シニアコンサルタント