上司は隙があった方が愛される
人は、すべての点で負けている人との関係を長く保つことができません。人はすべての点で負けている人と一緒にいると、劣等感を感じますし、近づきにくいですし、息苦しいのです。
自分で自分を崩せない人は、まわりにうまく料理してもらってください。その場合、料理されているときは、1ミリでも嫌な顔をしてはいけません。部下は上司の顔をよく見ていて、「ここは笑っていいのか」など判断します。
リーダーであるあなたは、笑いながら部下の料理を受け入れてください。
リーダーが完璧な自分をつくろうと躍起になることは、あとあと自分を苦しめることにつながります。
隙があったほうが愛されるのです。
完璧だと思っていたのに、実は私服がダサい。完璧だと思っていたのに、実は自宅が散らかっている。完璧だと思っていたのに、まったく英語が話せない。
部下が想像している「完璧なあなた」と「現実のあなた」に、いい意味でのギャップが生じた際に人は親しみを感じるのです。
私は私服がダサいよ、自宅は散らかっているよ、英語が話せないんだとか、完璧ではない自分を部下に意図して伝えることによって、「完璧なあなた」と「現実のあなた」の両方を認識してもらえます。
あえて上司がだらしない部分を見せることで、かえって部下たちが「自分たちがしっかりしないといけない!」と一致団結することも往々にしてあるのです。
完璧な自分を演出するのはいますぐやめ、相手に勝たせるポイントをつくったコミュニケーションを心がけて、部下から愛される上司になりましょう。
嶋村 吉洋
実業家
投資家
映画プロデューサー