(※画像はイメージです/PIXTA)

長期的な目標を実現できるビジネスパーソンには、それぞれ実践で積み上げてきた成功理論があります。実業家、投資家、映画プロデューサーなどさまざまな分野で多角的に活躍する嶋村吉洋氏が、突き抜けた結果を出すために実践していた生活スタイルと、独自のセオリーについて語ります。

過酷な環境を楽しめるメンタルのつくり方

自ら崖っぷちに追い込まれに行く

私は求めているものに対して効果のあることをがんばりたいと考え、高校を辞め、すぐに働き始めました。

 

小さな商売をやりながら、将来大規模な事業を立ち上げていくための資金をつくるために、早朝から深夜まで働きました。労働単価に上限があるから、資金をつくるには長時間労働しかないと思いましたし、若い自分は長時間労働が可能だと考えたのです。

 

朝6時から夜中の2時まで働きました。トラック運転手、水商売など複数の仕事をかけ持ちして、睡眠時間はほぼありませんでした。

 

「なんでそんなに働くのか?」「そこまでしてお金をつくってどうするのか?」などと、まわりからいろいろ聞かれましたが、それに対して私は、「とにかく、いまは軍資金をつくる!」と、ただそれだけを答えていました。私としては、将来のために効果があるから、自らを追い込んでやっていただけなのです。

 

どうせ崖っぷちに追い込まれるのなら、後ろ向きではなく、自らそこに立つ。私はそういうことが大好きです。そして21歳のときに、1,000万円の軍資金をつくったのです。

周囲の意見ではなく、自分の意見に耳を傾ける

若い頃というのは、体という資本をフルに使える時期ですが、さすがに眠い。

 

睡眠時間がほぼない。1分でも長く寝たい。でも家で寝るのは職場への動線を考えたときに、お金と時間がもったいない。だから私は、いつも自分の車で寝泊まりしていました。週に1回だけ、「布団で寝る」ということをプレゼントしていたのです。

 

寝るときは、着替えの無駄を省くため運送会社の制服のまま寝る。湯船に浸かりながら、ごはんを食べ、そのまま歯を磨く。

 

絶対に仕事を休みたくなかったので、湯船にお湯を張り続け、室内の湿度を上げていました。湿度が高いと風邪を引きにくいと聞いたからです。あるとき、天井や壁を見ると、色が変わっていました。

 

「あれ? うちってこんな模様だったっけ?」とよく見ると、天井と壁がカビだらけになっていました(笑)。

 

そんな馬鹿な失敗をしながらハードワークを続けました。週に一回は病院に行き、点滴を打ってもらいました。点滴は、睡眠をとりながら、栄養もとれるので最高の仕組みでした。仕事に追われている感覚は、1ミリもありませんでした。

 

「非常識」「振り切りすぎ」などと、まわりからは散々言われましたが、私は、そういう意見にまったく興味はなく、自分のグランドデザインにそって粛々と仕事をしました。

 

いまの時代にこんな働き方をお伝えすると、アホだと思われるかもしれません。しかし、その時代は私にとって本当に楽しいものでしたし、充実していました。体力的には、もう二度とやりたいとは思いませんが、このときの経験は私にとっての大きな自信と財産です。

 

「Aさんがこう言うから右かな? Bさんがこう言うから前かな? Cさんがこう言うからもっとゆっくりかな?」多くの人は、まわりの意見を元に自分の人生の選択をしているようです。

 

しかし、それでは突き抜けたリーダーになることはできません。人に合わせていたら、突出した結果をつくることはできないのです。

 

私の人生は私のもの。あなたの人生は、あなたのもの。お互い、自分で描いたグランドデザインにそって仕事をしましょう。

次ページ仕事と家庭の両立は可能か?

※ 本連載は、嶋村吉洋氏の著書『うまくいくリーダーだけが知っていること』(きずな出版)から一部を抜粋し、再構成したものです

うまくいくリーダーだけが知っていること

うまくいくリーダーだけが知っていること

嶋村 吉洋

きずな出版

カリスマ経営者、初の出版! 10代で起業、実業家、投資家、映画プロデューサーなどさまざまな分野で多角的に活躍し、 現在は投資家として活動する、実業家・投資家の嶋村吉洋が語る「リーダーの極意」。 チームとは、自分…

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