できる上司は、成果に応じて部下にかける言葉を変える
うまくいくリーダーはどんな成功をしたかによって、投げかける言葉を変えます。
一言に成功とは言っても、その内容に応じてしっかり評価するのです。特に、その成功を裏付ける数字が、目的と目標に対して効果的な数字かどうかが大事になってきます。
たとえば、名刺交換100人しましたというレベルの報告の場合、これは評価の対象にはなりません。
名刺交換100人した結果、30人とアポがとれました、これも大した評価対象にはなりません。
名刺交換100人した結果、30人とアポがとれ、5件の見積もり依頼がありました。これも惜しい。
名刺交換100人した結果、30人とアポがとれ、5件の見積もり依頼があり、その結果1件の受注が決まりました。
この場合のみ、ほめほめです。承認ポイントがずれると、組織がおかしな方向にいくからです。
部下の評価基準を誤ると、アマチュア的な組織に
フェアに評価することは大切ですが、人によって、その基準が変わることもあります。
力のある人の場合は、「今月も受注が決まりました」と報告があっても、「そうでしょうね」というくらいです。「毎月受注した結果、最高の基準を達成しました」となって、初めて「それは凄いね、よくやった」なのです。
木村拓哉さんに「映画に出てて凄いですね」は失礼です。凄い人に「凄いですね」は失礼にあたります。
女性に慣れていない人が、デートに誘えたら、それだけで「凄いね」と言いますが、女性に慣れている人の場合は、彼女ができて、初めて承認なのです。「承認ポイント」がずれると、基準が下がります。
プロセスで承認すると、アマチュア的な組織になります。
余談になりますが、リーダーだからといって、ずっと部下のフォローばかりしているのは、仕事をしていないのと一緒です。どこまでいってもリーダーの仕事は新規開拓・新規事業立ち上げです。
新規に強いから、トップをはれるのです。
料理人は料理をつくるのが仕事です。いくら床を掃除したり、鍋を洗ったり、部下とコミュニケーションを完璧にとっても、料理を出していなければ評価はゼロです。
評価の基準はその人の立場、レベル、ポテンシャルによって大きく変わってくることを理解していただければと思います。