会社のオリジナルストレッチチャンネルを制作
IT企業のM社は、社員の運動不足の解消を目的として2021年に自社オリジナルのストレッチ動画を10本制作しました。動画サイト「YouTube」に自社のストレッチチャンネルも設置して従業員らがいつでも活用できるようにしたそうです。
ストレッチは、部位別・時間帯別、負荷別などに種目が分かれており、社員が自分の興味や課題にあった動画を視聴して日々の心身のケアや運動不足を解消できるようになっています。
YouTubeでは視聴回数が記録されるため、企業側はオリジナルストレッチがどのくらい活用されているかの効果測定ができます。コメント機能を使うことで、社員間でのコミュニケーションも図れます。定期的に社内周知をしていった結果、視聴回数も数千回まで伸びています。会社の健康経営施策の取り組みとして、社員のリクエストを反映した動画の追加も検討しているそうです。
個々が「持続的に健康維持をする」仕掛けが重要
リモートワーク下では、個々の就業環境も異なり、会社側が社員の健康状態を把握しづらいのが実情です。このため、心身に不調をきたしている社員への対応が後手にまわってしまうリスクがあります。
しかし、会社が健康情報を提供し、社員とのコミュニケーションの機会を意識的に作れば、そうしたリスクは低下します。オリジナル体操は、個々が好きな時間に好きな場所ででき、社員同士が一緒にやればコミュニケーションの機会にもなる有効な健康施策と言えます。
コロナ禍をきっかけに、社歌をつくる会社も増えているようです。今後は会社にオリジナル体操やオリジナルスト レッチがあることが一般的になるかもしれません。ただ経営陣が現場の社員らと十分話し合わないうちに「オリジナル体操」を導入してしまえばが経営者の自己満足に終わってしまうこともありえます。オリジナル体操はあくまで社員のためにあることを認識し、社員のモチベーションを高めるコンテンツづくりや運用の仕掛けが重要だと思います。