ウェブサイトの運営を「人任せ」にする会社は衰退すると断言できるこれだけの理由

ウェブサイトの運営を「人任せ」にする会社は衰退すると断言できるこれだけの理由
(※写真はイメージです/PIXTA)

情報が溢れかえっている現代において、企業が熾烈な競争のなかで付加価値をもち、生き残っていくには「ウェブブランディング」が必要不可欠です。本連載ではグッドデザイン賞の受賞歴もある事業家・デザイナーの佐野彰彦氏が、著書『経営者のためのウェブブランディングの教科書 新装改訂版』から、企業価値を高めるためのウェブブランディングの方法について解説します。

ウェブサイトの運営を内製化する3つの方法

まず大前提として、ウェブサイトは制作会社に丸投げするものではありません。

 

究極の理想は制作から運営まですべての工程を内製化することだと考えます。企業にとってウェブサイトは自社の顔そのものになりますから、その原則から考えても、本来は自分たちで企画制作し、運営までを行える体制をつくることがベストといえます。

 

しかし、現実的には、すべてを社内だけで行える会社は少ないはずです。よってここでは具体的な内製化の方法について紹介していきます。

 

◆1. ウェブ制作の経験がある社員を採用し、専門部署をつくる

ウェブサイトの運営を社内でコントロールしやすい状態にする最も直接的な方法が、ウェブサイトの制作や運営の経験がある社員を採用し、ウェブサイトの運営をメイン業務のひとつとする部門を自社内に設置することです。

 

ウェブサイトの更新をしたい時に、就業時間であればいつでも稼働できる社員がいることは、大きなアドバンテージになり得ます。ウェブの専門部署を立ち上げることができる企業であれば、制作から運営までを内製化することが、最も理に適っているといえます。

 

ただしウェブ担当者を専任で採用できるほどの経済力のある会社でなければ難しいことと、仮に採用できたとしても、もしその社員が退職した場合は振り出しに戻ってしまうという点においてはリスクにもなります。

 

◆2. 初回制作はプロに依頼し、運営は自社で行えるようにする

中小企業のウェブサイトでは最も多く取り入れられている方法です。

 

ウェブサイトの企画から初回制作においては制作会社とともに共創型で進めていき、公開後の更新や運営については、自社内でできるように予め制作会社からレクチャーを受けておきます。

 

一般的には、WordPress(ワードプレス)と呼ばれる更新システム(CMS)を導入するケースが多いです。ウェブサイトの企画段階で「このページはあとで自社でも更新できるようにしたい」「このコーナーは随時ページを追加していけるようにしたい」というように、制作会社と綿密にコミュニケーションを取っておくことで、特定部分においては、社内の担当者で更新可能な状態にしてもらいます。

 

とても理に適った方法ではありますが、WordPressにはデメリットもあります。数ヵ月に一度程度はセキュリティ対応などの理由でシステムメンテナンスが必要であることと、専門知識がない人が更新できる部分が限定的になりがちであることです。この場合は制作会社との関係は維持しながらも、重要な部分は社内で自律的に運営できるようにしておくというバランス感が大切です。

 

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経営者のためのウェブブランディングの教科書 新装改訂版

経営者のためのウェブブランディングの教科書 新装改訂版

佐野 彰彦

幻冬舎

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