不合格になった原因を徹底的に分析
■不合格になってしまったら
再三述べているように、連載で紹介している資格試験は、誰でも必要とされる勉強時間をこなして正しい学習方法を身につければ、合格できます。
とはいえ、合格率が10%を割るような試験では、学習を積み重ね、合格できる実力を身につけたとしても、当日の体調が悪かったり、苦手な箇所から出題されたりすると、合格ラインに達しないことがあります。不合格だったことが判明したら次のことを確認してください。
■失敗の分析は徹底的にやる
・必要とされる学習時間に達していたか?
達していなかった人は、まずはもう少し学習時間を増やせないかを検討しましょう。
会社員であるうちは、来年も時間をかけて学習できるかというとその保証はありません。そこで、直前期だけでも学習時間を増やせないか検討してみてください。
「2日有給をとったが3日間有給を取る」「1日8時間しか勉強できなかったが10時間できるようにする」といった工夫です。再受験の場合は、トータルの学習時間が少なくても、直前の追い込みさえできれば合格の可能性があります。
・学習時間を確保できたにもかかわらず落ちてしまった
このタイプの人は、さらに次の2パターンに分けられます。
①全体的に得点が足りなかった
②総得点は上回ったが足切りに引っかかってしまった
一見すると①のほうが深刻そうですが、そうとも限らないです。
①のタイプの方は、学習方法が間違っていた可能性があります。ありがちなのが、テキストの読み込みが浅かったり、過去問演習や模擬試験の復習が不足していたりするケースです。テキストの文字だけを追っている、問題演習は正解かどうかだけを中心に行う。こうした作業的な時間をこなすだけでは、なかなか得点が上がりません。
もう一度、正しい学習方法が身についているか確認してみましょう。正しい学習方法が身につけば、急速に得点が伸びる可能性があります。
②の実力は十分にあるのに科目の足切りやケアレスミスで落とした人のほうが、深刻かもしれません。今年、足切りになった科目をクリアしても来年は、別な科目で足切りにあってしまう恐れがあるからです。実力がありながらも意外と何年も足踏みしてしまう人もいます。
試験問題を批判していても始まりません。ケアレスミスだったのか、アンコンシャス・バイアスによる思い込みが起因したものか、なぜ間違えてしまったのかその分析を徹底的にすることです。