コロナ禍で「メンタルヘルス不調」の社員が増加…オンライン上のコミュニケーションで解決するには?

コロナ禍で「メンタルヘルス不調」の社員が増加…オンライン上のコミュニケーションで解決するには?
(写真はイメージです/PIXTA)

終わりがみえない新型コロナウイルスの流行。コロナの影響は業務上でさまざまな懸念がなされていますが、深刻な問題の1つに「メンタルヘルス不調」の社員が増えていることが挙げられます。リモートワークにより社員同士の対面でのやりとりが少ないなか、精神的な悩みを解決するにはどうすればよいのでしょうか? みていきます。

 

従業員の心のケア…Withコロナをどう乗り切るか

感染症の広がりは、何度も収まるようにみえては広がるという波を繰り返していくところに特徴があります。このため、「いつまで続くのか」「今度はもうだめかも」と、先が読めない不安から精神的にダメージを受ける人も、これからさらに増えていくことが予想されます。今後をどう乗り切っていくか。そのヒントは、「フルライフ」という考え方にあります。

 

フルライフは、ひとことでいうと人の生きるスケール(時間)の使い方の戦略です。1人ひとりの充実した人生を実現させるため、職場づくりではなにに重点をおき、どのような関係性をつくっていけばよいのか。このしくみづくりが、従業員の心を支える大きなヒントをあたえてくれます。

コロナ禍で人間関係のバランスが崩れてきている

「フルライフ」の戦略を生かしたの職場づくりへの手がかりについて、3つの「信」をキーワードに考えていきます。古代ギリシャの哲学者、アリストテレスの弁論術で知られる「説得の3要素」という考え方があります。弁論術というのは現在のプレゼン技術のようなものです。アリストテレスは、人々を説得するための要素として「エトス」「ロゴス」「パトス」の3つがあると説きました。

 

エトスは「誰が」話しているかという話し手の人柄です。ロゴスは「なにを」話しているかという論理性です。パトスは「どのように」話を受け止めたかという聞き手の感情です。

 

これまでの人々の交流は、この3つの要素がバランスよく組み合わさって人間関係ができあがってきていました。ところがいまは、コロナ禍でオンラインによるコミュニケーションが進むなど、これまでにない人のつながり方が求められるようになり、バランスが大きく崩れてきています。

 

コロナ禍でつながり方が大きく変わったいま、よい職場・よいチームとは?

コロナ禍でコニュニケーションのあり方が大きく変わっている現在、よい職場とは、よいチームとは、いったいどのようなものなのでしょうか。そのヒントとなるのが3つの「信」のワード、「信用」「信頼」「信仰」です。「信用」は、ロゴスに相当する論理的・理性的な判断です。それに対し、「信頼」は、パトスに相当する感情的な結びつきです。「信仰」は、その場や人に対する理由でないつながりで、エトスに近いものがあります。

 

これらの3つの「信」のうち、もっとも重要なものはなんでしょうか? よい職場づくりに必要な要素は数多くありますから絞るのは難しいのですが、あえて1つを取り上げるとするなら、「信頼」の醸成です。信頼の文化を育んだ組織は強くなります。

オンラインで「信頼」を築くには?

「業務以外の話をする機会が減り、人との会話や相談が難しくなった」

「仕事のメリハリがつかなくなった」

「業務に支障はないのに、孤独を感じてうまく進められない」

 

コロナ禍の職場では、これまでのコミュニケーションがなりたたず、このような悩みが多く聞かれます。どのようにすれば「信頼」を醸成した職場づくりができるのでしょうか。ポイントとなるのは、1人ひとりのフルライフ、充実した生き方を意識するための「問いの立て方」にあります。

 

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本記事は株式会社WellGoの記事より一部を抜粋・再編集したものです。

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