コロナ禍で「メンタルヘルス不調」の社員が増加…オンライン上のコミュニケーションで解決するには?

コロナ禍で「メンタルヘルス不調」の社員が増加…オンライン上のコミュニケーションで解決するには?
(写真はイメージです/PIXTA)

終わりがみえない新型コロナウイルスの流行。コロナの影響は業務上でさまざまな懸念がなされていますが、深刻な問題の1つに「メンタルヘルス不調」の社員が増えていることが挙げられます。リモートワークにより社員同士の対面でのやりとりが少ないなか、精神的な悩みを解決するにはどうすればよいのでしょうか? みていきます。

 

企業の課題は身体の健康から心の健康へ

新型コロナウイルス感染症の拡大により、多くの企業が業務のあり方や企業戦略を再構築する必要に迫られています。しかし、多くの企業が行っている対策は、リモートワークの推進やシフトの再構築にみられる業務改革。企業活動を支える人の健康問題に対しても感染症対策という「身体の安全確保」を中心とした取り組みが大半です。ほんとうに考えるべき企業の課題、「従業員の心の健康問題」は、この先に潜んでいます。

 

自然災害と異なり、ウイルスは建物などのハードは壊しませんが、人から人へ感染が広がるため、人と人が関わる活動が制限されてしまいます。これまでは「働き方改革」の名のもと、身体的な健康を支える必要が重要視されてきました。効率的な業務のしくみのなかで従業員が働きすぎないように守る、元気で業務に携わることができるように未病のうちに健康を維持するといったイメージが主流でした。

 

いまでも身体的な健康は重要ですが、それに加え、活動が抑制されたなかで思うように働けない従業員の心に寄り添う精神的な支えがクローズアップされるようになっています。

 

自助には限界がある

従業員の心の状態なんて個人の領域、働きかけることのできるところは少ないと思われるかもしれません。自然災害の対応でよくいわれる「自助」「共助」「公助」という考え方があります。まず個人や家族でできること(自助)、職場など身近な人とできること(共助)、国や自治体など公的な組織ができること(公助)の3つの助けが組み合わさることで災害に立ち向かうことができるという考え方です。

 

いま蔓延しているウイルス対策も基本は同じ。個人でがんばるには限界があります。1人ひとりが行う自助の対策と、職場で支えあう共助のチームワーク、企業全体で支える公助のしくみが組み合わさってはじめて健康でいることができます。心のケアは特に、支えあうしくみが必要です。人は、つながって生きる存在だからです。

 

次ページ従業員のこころのケア…Withコロナを乗り切るには?

本記事は株式会社WellGoの記事より一部を抜粋・再編集したものです。

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