資産インフレ関連株とマネーゲーム関連株が上がると予想する理由
日本の金利は、簡単に上げられません。黒田東彦日銀総裁の任期はあと1年弱ですが、黒田総裁は何があっても金融緩和を続けると表明しています。そもそも金利が上がってくると国債の利払い負担が重くなる。だから、いまのマイナス金利から、いつ利上げに転じて1%~2%に上がるのか、わからない。
アメリカの金利はまだまだ上がる可能性が高いのですが、チャートから見て、アメリカの金利は当面、3%台で頭打ちになっています。だから、金利も急に上昇すると押し目と言ってちょっと下がります。いまアメリカの金利はちょっと下がっている局面です(2022年6月現在)。
しかし、株価は需給で上がる。そして、特需による市況関連で上がる銘柄は、資産インフレやマネーゲーム関連が多い。日本郵船あるいは川崎汽船の株は、ひとことで言うとマネーゲーム株です。しかも高配当です。この3月決算で、日本郵船はなんと一株1000円配当でした。
当時、1万円ぐらいしていたので、日本郵船の株を1000株買えば1000万円、その配当は100万円。20%の源泉分離課税を引いても80万円の配当を3月決算で受け取っている。機関投資家の利益は増えているはずです。機関投資家は日本郵船のような株を山ほど持っている。出来高、流動性もあるからです。しかし、戦争が終われば急落する可能性があるので要注意です。
2023年~2025年、大本命は「DX・デジタル関連」株
実は、4番目のDX・デジタル&グリーン国策関連というのが、今回の本命株です。
これがこれからの狙い目です。ただ、すでにDX・デジタル&グリーン国策関連銘柄は、菅義偉政権までで、高値をつけてしまいました。相場は1度天井をつけたら、もう下がるしかない。この4番目はいま下落調整局面中なので、これらが底入れするまでは1、2、3の銘柄が有望です。
2023年から2025年のゴールデン・サイクルには、この4番目のDX・デジタル&グリーン国策関連株の中から本命株が出てくる。2000年のIT革命相場のときには、ヤフー、ソフトバンクなどが天まで上がるほど上がりました。そういう銘柄が、この2023年~2025年のゴールデン・サイクルに出てくるはずです。
なぜかというと、日本はDX革命を実現させて生産性革命を起こさなければ、少子高齢化を乗り越えて成長戦略が描けないからです。もし日本がDX革命ができなければ、日本は10年後にG7のメンバーでなくなります。いまは1人当たりGDPでも、韓国に追い抜かれそうな状況になってきています。
菅下 清廣
スガシタパートナーズ株式会社
代表取締役社長