常に「原因と背景」を考えるように習慣化
■「ケーススタディ」背景/原因フォーマット
▶豊臣秀吉が行った刀狩について考える
前ページで紹介した「背景/原因フォーマット」を勉強で考えるとこのようになります。今回は、先ほども少し触れましたが、歴史上の重要な出来事である豊臣秀吉の刀狩令について考察していきましょう。
この例を見てもわかる通り、同じ物事について考えていても、「原因」とその「背景」はかなり内容に違いがあります。たしかに刀狩を行った原因は大仏を建立するためですが、それだけが豊臣秀吉のねらいだったわけではありません。
このフォーマットでさまざまな歴史上の出来事を考え、それぞれの背景まで捉えてみると、また見え方が変わってくるのではないでしょうか。
このように物事の背景・原因を考えるには、その後何が起こったのかをセットで考えるとわかりやすくなるでしょう。すべての出来事は必ずなんらかの形でつながっています。それを忘れずに、物事を「流れ」で考えられるようにしましょう。
▶江戸幕府の開国について考える
左ページと似たような例になってしまいますが、ここでは江戸幕府の開国の背景・原因を考察していきましょう。
歴史上の出来事の流れを考えてみても、直接的原因は「ペリー来航」であると言えると思います。しかし、果たしてそこで突然開国の話が出たのでしょうか。おそらく、違いますよね?
その前にも産業革命やアヘン戦争などの出来事があり、そこに危機感を感じた日本が開国を視野に入れた、というところまでさかのぼって考えられると歴史がより深く学べます。
▶中国でのQR コード決済の普及について考える
さて、前の2つのケーススタディとは大きく系統を変えて、ここでは中国でのQRコード決済の普及について、その原因を考えてみましょう。
みなさんは、ニュースなどで「QRコード決済が今中国で急速に広まっている」という報道を見たときに、一体どう思うでしょうか? もちろんどう感じるかは自由ですが、ここで「なぜだろう?」と考えられると、きっと探究能力の向上につながるはずです。
日頃目にする、あるいは耳にする情報をなんとなく流すのではなく、常に背景・原因を考えられるようになるといいでしょう。
永田 耕作
現役東大生
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