「戦略的陳腐化」による差別化
戦略的陳腐化はかなりレベルが高い差別化の方法です。どういう方法かというと、自社の商品やサービスが最先端のものであり、他社が出しているものは古い世代のものですよ、ということを謳うやり方です。もちろん、謳うだけではなく、実際に機能面で優れていなくてはなりません。たとえば、飲食店ポータルサイトの例を挙げてみましょう。
■飲食店サイトの変遷から差別化を考える
かつて、飲食店を探すとなると、「ぐるなび」の一択でした。その後、口コミ機能を搭載した「食べログ」や「ホットペッパーグルメ」が登場しました。
口コミ機能搭載の威力は大きく、もうこれ以上進化はないとも考えられていましたが、さらに「Retty」が登場し、シェアを伸ばしてきました。Rettyも口コミ機能があるという点では先行する2社と同じでしたが、違いは実名による口コミである、という点でした。Rettyはその点を強調し、自分たちのサイトは第3世代であり、これまでのサイトは第2世代で古いものだ、という主張をしました。
つまり、単に実名での口コミがみられるという機能面での差別化だけではなく、相手を陳腐化させることで自社の優位性を主張したわけです。
まとめ
以上、差別化を図る方法をご紹介してきました。これらの差別化ポイントは、ひとつだけである必要はありません。複数の差別化要因を合わせて活用することで、より強固な差別化につながり、競争優位が実現できます。ぜひこれらをご参考に自社の差別化ポイントをみつけてみてください。
清水 直樹
仕組み経営株式会社
代表取締役
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