短期、中期、長期のサイクルで市場の流れをつかむ
経済的混乱が進展していく2022年にあって、一大テーマとなるのが「生活防衛」です。消費を抑えて耐乏生活をするより、資産形成こそが「生活防衛」の最優先事項である、そう捉えて投資に取り組む必要があるのです。
そのヒントが世界の歴史と株式市場、マーケットのサイクルのなかにあります。先にも触れた通り、私は、第1次世界大戦下の特需景気のような場面がやって来る可能性が出てきたと考えています。インフレバブル相場の到来、そういう予測も可能だと考えています。
今後インフレ相場がやって来ることは間違いないので、私は日々、株市場における短期、中期、長期のさまざまなサイクルを調べているところです。
米国物価高を受け、日本はゼロ金利終焉の可能性も
第1次世界大戦下に似た特需ブームが到来して、国内経済がインフレ相場になれば、日本でも、ゼロ金利から2%、3%になる可能性があります。いまはまだ誰も言っていませんが、そう予測できる。可能性は大いにあるということです。
アメリカ労働省が発表した2022年2月の消費者物価指数(CPI)は前年同月との比較で7.9%上昇。これは1982年以来、40年ぶりの高い伸びです。ガソリンも6.6%上昇、家賃、食料品も高騰が止まりません。日本も連動する動きになるでしょう。
知人で中国の易に詳しい人がいますが、その人もこのマーケットの流れを裏付けるひとつの手がかりを教えてくれました。十干十二支です。中国古来のサイクル論である十干十二支は、12年で1サイクル。これが5回で60年。
人間でいえば還暦です。赤ちゃんとして生まれ、成人し、老人になって、ひと通りの人生が終わったら土に帰る。これが還暦の意味、十干十二支のサイクル論です。
このサイクル論では、2022年は五黄土星の寅の年、下記図表のように、世界を揺るがす大きな出来事が起こる年として知られています。また、五黄土星の寅の年は歴史を記した相場の本を読むと、猛インフレがやって来る年でもあるのです。
過去のデータではそういうサイクル。相場世界の経験法則では五黄土星の寅年から一白水星午年までの3、4年の間に猛烈なインフレが過去起きています。
つまり、ここでも、2022年から2026年の間、猛烈なインフレが日本にやって来るかもしれないという予測ができる。過去の経験則、中国古来の教えでも、そう読むことができるのです。
菅下 清廣
スガシタパートナーズ株式会社 代表取締役社長