(写真はイメージです/PIXTA)

中小建設業を取り巻く経営環境は厳しさを増すなか、業界での生き残りには「DX」が必要不可欠です。しかし、99%の日本の中小建設業がデジタル化できていません。なぜなのか、みていきましょう。

 

なぜ、業務統合システムを導入できないのか?

現在、ほとんどの日本の中小建設業は、本当の意味で使える業務統合システムを導入できていません。ここでいう業務統合システムは、在庫管理や勤怠管理、採算管理といった、それぞれの分野に特化した専用ソフトのことではありません。自社の各要素、各情報を、名実ともに統合管理するシステムのことです。当然ですが、Excelも業務統合システムではありません。

 

専用ソフトを複数使っている企業はあるでしょう。でも、それぞれの業務管理を別々のソフトで行っているだけであって、どうしても重複入力があったり、入力漏れが散見してしまい、結果、横串で社内の管理情報を一元管理することはできていないはずです。名実ともに「業務を統合できていない」のです。

 

いったいなぜ、中小建設業がデジタル化、つまり業務統合システムを使っていく機会がないのでしょうか。

 

経営者の皆様や、企業幹部の皆様にコンピュータリテラシーがない? 違います。

 

デジタル化そのものにメリットを感じない? これも違います。

 

日々が忙しくて、デジタル化を考える余裕がない? やはり違います。

 

結論からいうと、中小建設業の皆様のもとに、業務全体の本質的なデジタル化――つまり、業務統合システムに関する適切な情報が届いておらず、情報不足に陥っているのです。仮に、断熱材にせよ塗料にせよ、新しい製品が登場したとしても、その製品の特性を理解できていなければ現場で正しい使い方ができないことと同じです。

 

 

小松延顕

株式会社Office Concierge(オフィス コンシェルジュ)

代表

 

 

本記事は、小松延顕氏が監修した『10年後に生き残るための 建設DXの現在地 デジタル化で目指す持続する中小建設業』(サンルクス)から一部を抜粋し、再編集したものです。

10年後に生き残るための 建設DXの現在地 デジタル化で目指す持続する中小建設業

10年後に生き残るための 建設DXの現在地 デジタル化で目指す持続する中小建設業

小松 延顕

サンルクス

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