最悪の場合、システムそのものを捨てる選択も…業務システムの統合を阻む「ベンダーロックイン」とは? (写真はイメージです/PIXTA)

仕組みを整えて効率化をはかり、起きた出来事の記録や作業の内容を無駄なく自社の財産として管理する「業務統合システム」。DX推進の際、少ない人手でこれまで以上の業務をクリアするための方策として注目されていますが、システムの開発・構築の際には「ベンダーロックイン」に陥らないよう注意が必要です。「ベンダーロックイン」とはなんでしょうか? みていきます。

 

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「ベンダーロックイン」には要注意

最悪の場合はシステムそのものを捨てることに…

さて、業務統合システムを開発・構築するとき、陥りやすいシチュエーションがあります。俗にベンダーロックイン(囲い込み)と呼ばれるものです。ベンダーロックインとは、端的にいうと、システム開発会社(ベンダー)以外の業者に、乗り換えやメンテナンスなどの依頼がかけられないように制約(ロックイン)される状態のことです。

 

例えば、A社に業務統合システムの開発を依頼したとします。このとき、A社でしか取り扱えない開発様式を用いられてしまうと、その後、A社からB社に業務委託を変更したい場合でもB社では対応できないということが出てきます。システムのメンテナンスはもちろんのこと、カスタマイズなどもA社に依存しなくてはならないため、仮にベンダー側が値上げに踏み切ると「値上げを受け入れてシステムを使い続ける」か「システムそのものを捨てる」かという二者択一を迫られることもあります。

 

後者の場合はゼロからの再構築になりますので、莫大な再開発コストがかかってしまうのはいうまでもありません。もっとひどい場合には、その開発会社の経営が倒産などによってストップした場合、後継できないわけですから、自社のシステムを将来的に保障してもらうこともできません。まさに生ける屍となってしまいます。

 

【図表】ベンダーロックインの仕組み

 

実はこうしたベンダーロックインが、業務統合システムの界隈における社会問題として浮き彫りになってきており、問題に巻き込まれないためにも、良心的なシステム開発会社に依頼するということを念頭に置きたいものです。

 

もっとも、あまりに自由競争にしすぎると、安易な価格競争や付帯サービスの競争に陥ってしまい、システム開発会社側も継続的な提案ができなくなるデメリットが出てきます。そのバランスをうまく保ちながら、あくまでオープンでありながら、長期的にお付き合いする工夫がシステム開発会社側にも求められます。ではどのような場合にベンダーロックインに陥りやすいのでしょうか?

 

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株式会社Office Concierge(オフィス コンシェルジュ) 代表

1980年 千葉県生まれ
千葉県立八千代高等学校卒業後、株式会社 No.1 に入社し、中小企業に複合機を販売する営業部に配属。年間販売台数トップの成績を収め、入社2年半後に立川支店の支店長に昇格。のちに新規事業立ち上げを行う部署のマネージャーに就任。フリーペーパー事業などを立ち上げる。
2006年に株式会社Office Concierge(オフィス コンシェルジュ)を創業。1人の担当コンシェルジュがクライアントのオフィスで必要なものをまとめて対応するという、独自のコンセプトで多種多様なOA機器やITシステムを販売。その後、建設業に特化した業務販売システム「建設 BALENA」を自社開発し、販売および運用保守サポートまでを一貫して行っている。

著者紹介

連載中小建設業の生き残るためのDX戦略のカギ

本記事は、小松延顕氏が監修した『10年後に生き残るための 建設DXの現在地 デジタル化で目指す持続する中小建設業』(サンルクス)から一部を抜粋し、再編集したものです。

10年後に生き残るための 建設DXの現在地 デジタル化で目指す持続する中小建設業

10年後に生き残るための 建設DXの現在地 デジタル化で目指す持続する中小建設業

小松 延顕

サンルクス

ウッドショックや石油値上げによる原材料費の高騰。人口減少による慢性的な人手不足や2024年に迫る働き方改革の実現など、中小建設業を取り巻く経営環境は厳しさを増す一方です。その解決のため「DX=デジタルトランスフォーメ…

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