従業員のワークエンゲージメントを測る方法
ワークエンゲージメントを測る方法は大きくわけて下記の3つが挙げられます。
■MBI-GS(Maslach Burnout Inventory-General Survey)
MBI-GSは、ワークエンゲージメントそのものを測定するのではなく、バーンアウトを測定します。したがって、測定した数値が低いほどワークエンゲージメントが高くなり、結果が高ければワークエンゲージメントが低いということになります。
■OLBI(Oldenburg Burnout Inventory)
OLBIはMBI-GSと同様にバーンアウトを測定します。 しかしMBI-GSとは質問項目が異なり、「疲弊」「離脱」というネガティブな2つの因子で構成されています。
■UWES(Utrecht Work Engagement Scales)
UWESではMBI-GSとOLBIとは異なり、ワークエンゲージメント自体を測ります。「熱意・没頭・活力」を、17項目の質問に落とし込み、その回答によって測定されます。
ワークエンゲージメントの高める方法
結論からいうと、ワークエンゲージメントを高めるのに最もよい方法は、上司が部下に対して、明確な目標を設定し、報酬に反映させることです。
まず前提として、「ワークエンゲージメント」という言葉は、大きく2つの要素によって構成されると考えられます。ひとつ目は、目標を達成することで感じる、達成感や自己肯定感、有能感などです。これを「内質的動機」と呼ぶことにしましょう。もうひとつは、上司や会社から評価されることで得られる、金銭報酬や役職などです。これは「物質的動機」と呼ぶことにしましょう。
そして、ポイントは、これらの2つは独立して存在するものではなく、連動しているということです。すなわち、目標を達成して「内質的動機」を強く感じている人は、「自分はもっと多くの報酬をもらえるはずだ」、「より高い役職を与えられるのではないか」などと思いやすいということです。しかし、それが思いどおりにならなかったらどうでしょうか? 当然、その人は評価や査定に不満を持つようになり、最悪の場合、離職につながってしまいます。
よって、「内質的動機」と「物質的動機」は、連動させなければいけません。つまり、上司は、部下に対して明確な目標を設定し、その達成度によってのみ、評価や査定を行う。このような評価制度を会社全体で運用する必要があるのです。