「11月8日~14日のFX投資戦略」のポイント
〈ポイント〉
・2日のFOMCを受けて、金利市場ではFFレートが2023年6月に5.25%まで引き上げられるといった見通しに上方修正された。これをこの間の米ドル/円との関係に当てはめると、米ドル高・円安は「155円を超えるまで続く可能性」も出てきた。
・今週の最大の注目材料は10日の米10月CPI発表だが、なお高い物価上昇が続くとの予想が基本なだけに、それらを手掛かりに米ドル高・円安再燃の可能性に注目か。今週の米ドル/予想レンジは145~150円中心。
FFレート見通しは「2023年6月5.25%」へ上方修正
2日のFOMC(米連邦公開市場委員会)を受けて、金融政策を反映する米2年債利回りはこのあいだの高値を更新、一時4.7%程度まで上昇しました(図表1参照)。これは、FOMCの結果やパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の記者会見などから、米利上げ見通しが上方修正されたことに反応した結果と言えるでしょう。
金利市場では、今回のFOMCの後から、米国の政策金利であるFFレートは2023年6月に5.25%程度まで引き上げられるといった見通しになりました(図表2参照)。
前回、9月FOMC当時には、FFレートの最終到達点、「ターミナルレート」は4%程度との見方だったことを考えると、この数ヵ月で米利上げ見通しが急拡大したことがわかるでしょう。
米2年債利回りは、基本的にこうしたFFレートの見通しを参考に動くので、その意味では2023年6月にかけて5%を超えて一段と上昇する可能性が出てきたわけです。
さて、米ドル/円はこの間、米2年債利回りと高い相関関係が続いてきました(図表3参照)。
この関係がこの先も続くなら、これまで見てきた米利上げ見通しの上方修正を受けて、米ドル/円もこのあいだの米ドル高値を更新、その上で155円を超える可能性も出てきたということになるでしょう。