(※写真はイメージです/PIXTA)

文部科学省のGIGAスクール構想事業に参画する、アジア株式会社の代表・竹本雄一氏。「四国の小中学校にタブレット18万台を納入する」にあたって、大学生アルバイトを募集し、「キッティング」というタブレットの設定作業に取り組んでいました。この記事では、そこで見た「中国人留学生アルバイトの働きぶり」について見ていきます。

中国人留学生たちが「アルバイトを頑張る」理由

アルバイトには中国からの留学生が多くいました。当初は、日本人の大学生も3、4人いたのですが、だんだんフェードアウトして、最後の1ヵ月はオール中国人。

 

この理由は二つあったと思います。

 

中国人留学生たちは、日本人には負けたくないという意識が明らかでした。片や日本人学生たちは、「なんでバイトで競争しなきゃいけないの」と思っていたようです。だんだんフェードアウトしていくことになったわけです。

 

そして、中国人留学生たちがうちに来て頑張るもう一つの理由は、日本における中国人に対する差別的ともいえる待遇です。たとえば、ファストフード店だとかコンビニだとか、接客を主とするアルバイト先に行くと、日本人がやらない、いやなことはすべて中国人アルバイトの仕事。言葉の問題があるからかもしれませんが、汚れ仕事をさせられることが多かったそうです。

 

彼らはそういう経験をずっとしていました。その点、私とすれば日本人も中国人も関係ありません。熱心に取り組んでくれればよいだけです。もちろん、時給も同じ。アルバイトとはいえ、意欲のある人間を使いたいと思うのは、自然な考え方だと思います。

 

私の妻が上海出身で中国語を話すことも、彼らにとっては重要なことだったでしょう。自国語が通じる居心地のよい環境だったのは間違いありません。彼らがさらに友人を呼んできて、わが社の臨時キッティングルームには、多くの中国人留学生が集うことになりました。多いときは30人はいたでしょうか。

 

アルバイトの中国人留学生たちは、じつに意欲的でした。彼らは私を「老板(ラオパイ)」と呼びます。ボス、社長の意です。

 

「老板、聞いてほしい」

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※本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『DXで会社が変わる』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。最新の法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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