コワーキングスペース事業の現状の課題
特に首都圏では大手の進出が相次ぎ、コワーキングスペースが乱立している状況です。施設のサービス向上や大型化が進む一方、収益化ができず閉店する店舗も出ています。また、コワーキングスペースだけではなく、カフェや一部のマンガ喫茶も競合となるため、思うような集客ができないこともあるでしょう。
たとえば、スペース自体が老朽化している、空間として極端に狭い、立地や交通の便が良くない、サービスの独自性の薄いなど、ネガティブな要素が目立つと競争に生き残れない恐れもあります。価格勝負で圧倒的な安さで挑むこともできますが、これは人件費などを含む運営コストとの兼ね合いとなるでしょう。収益性を確保するためには、顧客満足を維持・向上できる範囲で運営コストをいかに削減できるかどうかがポイントになります。
人件費など、コスト削減のためにはセルフチェックインシステムやスマートロックなどのITシステムを積極的に取り入れたり、無人経営なども視野に入れることが解決の糸口になりそうです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。コワーキングスペース市場が急成長している背景には、働き方改革や新型コロナウィルスによりテレワークが増加したことが要因であるものの、以前より注目されていたノマドワークや副業の解禁などの下地ができていたからといえるでしょう。
世界的に需要も供給もまだまだ成長している反面、首都圏では競争が激化したり、閉店する店舗も出ています。他店と差別化を図るのも大切ですが、ITシステムを取り入れるなど、いかにランニングコストを抑えるかが明暗をわけることにつながります。
畠山 祐季
株式会社構造計画研究所
RemoteLOCKチーム Webディレクター