【糖尿病】「高GI食品=食べちゃダメ」とは限らない!「OK食品、NG食品」がわかる“現実的な指標”

【糖尿病】「高GI食品=食べちゃダメ」とは限らない!「OK食品、NG食品」がわかる“現実的な指標”
(※写真はイメージです/PIXTA)

糖尿病というと「アレもコレも食べられなくなる」というイメージがありますが、食事内容に関する知識があれば、意外と食べられるものが多いことに気がつきます。総合内科専門医・團茂樹医師(宇部内科小児科医院 院長)が、「GI値」を始めとする「血糖コントロールに関わる指標」をわかりやすく解説します。

糖尿病でもカレーライスや餃子は食べられる?

字数制限の都合もあり、ここではカレーについてのみRGI値を調べました。カレーライスのRGI値は0.16 です。

 

カレー自体のバリエーションを加味しても、カレーライス全体で300gを超えなければ糖尿病の方でも食べて大丈夫だと考えます。ただしインスリン治療中の方は100〜150gくらいに減らすことをオススメします。

 

たとえば、wtGL=150×0.16=24g見当です。可能ならばカレーを食べる前に牛乳1杯を飲んでおくこともいいでしょう。

 

最後に餃子についても書いてみます。もちろん餃子の大きさにもよりますが、餃子の皮1枚の糖質は6gという報告があります。薄力粉、強力粉などから想定されるGI値は60%くらいになります。餃子6個を皮だけで計算すると、wtGLは6×0.6×6=21.6です。

 

しかしここで細かいことを言うと、餃子の皮だけならこの計算でいいのですが、餃子自体を考えてみるとキャベツや挽肉がたっぷり含まれているため、wtGLは 21.6gを大きく下回るはずです。おもしろいと思いませんか? 餃子の皮だけより、餃子自体のほうが、もちろん美味しいし、栄養もあります。でもwtGLは低くなる!

 

ある調べでは、餃子1皿6個としてのGL値を15gと記載してありました。(ちなみに私は6個の餃子のwtGL15gとしますが)このことだけを取っても、糖尿病の治療には食事内容に関する知識が必要だということをおわかりいただけるのではないでしょうか。

 

患者さんは「自分が主治医」という意識を持って、ドクターとのいい人間関係を築くことをオススメします。

 

 

團 茂樹(だん しげき)

宇部内科小児科医院 院長

総合内科専門医

 

日本大学医学部附属病院で血液のガン治療に従事した後、自治医科大学へ国内留学、基礎研究分野の経験を経て大学病院や地方病院に勤務。その後、遺伝子研究の本場・カナダオンタリオ州立ガンセンターで遺伝子生物学に関する基礎研究に従事。帰国後、那須中央病院の内科部長を経て、宇部内科小児科医院副院長に就任。その後3年間、千代田漢方クリニック院長を兼任。

 

以来16年余り漢方治療を導入。2010年から現職。2015年に総合内科専門医を取得。総合臨床医として様々な症例に携わるとともに、臨床で培った経験や医療情報の中から選りすぐったアドバイスを行うダイエット法には定評がある。

 

著書に『糖尿病は炭水化物コントロールでよくなる』(2022年6月刊行、合同フォレスト)がある。

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